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イスターク市国

  • 執筆者:TEK、徹人

ト=テルタの岬』イスターク市国

『三皇子の海峡』の島にある都市国家がイスタークです。十諸侯国最大の交通の要衝であり、アルケナル地方最大の商業都市として知られています。政治形態は有力商人たちによる合議制です。

交通の要衝で、陸路と海路が交差する場所です。陸路としては、アルケナル帝国時代から続く大跳ね橋により、十諸侯国の東西を繋げる主要な陸路を維持しています。また、ヘテロトギル海と『エンペラーズロスト海』を南北に繋げる主要な海路となっています。

政治面では『ブリッジ・ファミリー』バーガンディー家と『ポート・ファミリー』ゼオンロット家という二つの大商人の派閥の暗闘が激しく、治安面ではアップタウン(橋の上の町)とダウンタウン(橋の下の町)の住民の貧富の差が大きいという問題を抱えています。
特にダウンタウンの治安の悪さは海賊都市並みとさえいわれています。

この国では、月光密売人という組織が長らく暗躍していましたが、その者たちが最近起こした「月光騒乱」によって、街の様々な組織が大きなダメージを受けました。街はその被害から立ち直りつつあるところであり、そのため、様々なものが変わりつつあります。

歴史 Edit

アルケナル帝国時代には、ここは、帝国首都と直轄地である『内陣』へと至る入り口の街の一つとされていたそうです。山脈の切れ目、『内陣』から流れる深い大河の出口にあり、大きな跳ね橋で川の東西を結んでいたといわれています。そのため、古くから商業が盛んでした。

帝国崩壊後もイスタークは繁栄を迎えるのですが、中でも早いうちから橋を制して利益を上げていたバーガンディー家が国の顔ともいうべき大商人となります。
崩壊後は島となった東西を結ぶ2つの跳ね橋。それを中心としたビジネスで成功したバーガンディー家は『ブリッジ・ファミリー』と呼ばれ、堅実で自分だけでなく地元にも利益を落とす手法で支持を集めます。バーガンディー家の上げた利益によって町の上層であるアップタウンが繁栄してきたのです。

一方でゼオンロット家は帝国滅亡後にヘテロトギル海から渡ってきた商人で、ジェルクの血を継ぐ(ジェルクハーフエルフ)一族です。元々は海賊であったともいわれます。彼らは大失地海の更に南方にある諸国との中継交易にイスタークを経由するのが最も都合がよいと見抜き、帝国崩壊時に津波に飲み込まれた港の再興と拡大を狙いました。これにより生まれたのがダウンタウンです。

ダウンタウンは日当たりが最悪で当時は捨てられた区域であり、アップタウンを追われた貧民しか住んでいませんでした。ですが港の開発と同時に諸島各地からが集まり、ダウンタウンには海の富が集まっていきます。こうしてゼオンロット家はいつしか『ポート・ファミリー』と呼ばれ、バーガンディー家と並ぶ名家に成長したのです。

月光密売人と月光騒乱 Edit

月光密売人という組織が最近引き起こした事件です。この組織は、すでに失われた魔術を信奉する者たちで、イスターク賢者の学院を根城にしていました。また、アッパータウンを支配するバーガンディ家やビアンキとも深い関係があったようです。

月光密売人の構成員たちは、深淵としての意識は無いようですが、メタモルスでした。それぞれ星の名前を持ち、ソーサラー呪文の一つをベースに極大化した強力な魔法を執行します(例:ティンダーを極大化したファイアストームなど)。その呪符を作るために、ソーサラーヴィサルガを必要としていました。
この組織は、イスタークに長年巣食い、人知れず旅のソーサラーなどを狙っては殺し、そのヴィサルガを奪っていたようです。ですが、最近、彼らの目的を叶えるために、人目についてもかまわない荒っぽい手段をとるようになり、結果、冒険者たちに倒されました。

しかし、その月光騒乱で、メタモルスの得意技である成りすましで長年侵食されていた、アッパータウンの様々な組織がダメージを受けました。シーフギルド・ビアンキは壊滅。(根城であった)イスターク賢者の学院は月光密売人たちによって大規模に炎上し、多数の犠牲者が出ました。また、ゼオンロット家の手勢として学院に乗り込んだダウンタウンのシーフギルド・ネーロも壊滅に近いダメージを受けました。さらに、(月光密売人と深い関わりがあった)バーガンディ家も、当主のヴォルテールが死亡するなど、街の多方面に大きな被害をだした事件です。

最終的に月光密売人は駆逐され、生き残った者たちにより、それぞれの組織もゆっくり立ち直りつつあります。被害は大きかったですが、長年の闇が消えたことで、これからのイスタークはきっとより良いものになることでしょう。

特徴 Edit

バーガンディー家 Edit

アルケナル帝国時代の初期から続く豪商で、一介の馬借から始まり、帝国の初代皇帝の内陸への進撃とともに堅実に販促ルートを拡げることによって力を伸ばしてきた家です。
時代時代によってバーガンディー家を凌ぐ勢いを持つ商人は多数登場していきましたが、彼らに積極的に対抗することはせず、自らの築き上げてきたコネや手法、利益を堅実に守ることで確実に生き延びる方針を取っていきました。
その甲斐あって対抗馬はやがて没落し、また広大な帝国の版図にある主要な町への流通ルートを開いた結果、現在ではイスタークの顔としてアルケナル地方はおろか遥か遠方の国々にもその名が轟いています。
しかし帝国内陣の水没や深淵の侵攻とともに流通ルートの過半が失われてしまったため、現在は本職の馬借業よりも銀行、高利貸しといった金融業に主軸を置いて利益を上げています。
またその利益を他の商人や貴族たちに投資することでアルケナル十諸侯国中に多大な影響力を持っています。その繋がりから一族を他の有力商人や貴族たちと婚姻関係を結ばせることも多く、財閥といってもよい巨大な存在となっています。
海運業に関しても、ノウハウがないバーガンディー自らが直接行うのではなく、古くからアルケナルの海商都市として栄えてきたゼーレオンの商人たちに投資することで一定の影響と少なくない利益を上げています。それがゼオンロットとの熾烈な勢力争いに結び付く原因であり、原動力でもあるのです。
芸術家のパトロンとしても著名で、バーガンディー一族の中には邸宅の一部を美術館として開放している者もいます。
その歴史が示す通り「堅実」「王道」を基本方針として掲げており、目の前に利益の種があってもすぐに飛びつくことはせず、長期的な観点から見て慎重に手を出します。
反面伝統に固執しすぎるきらいがあり、博打を打つことを実力もない愚者の行為と蔑む気風があります。
十諸侯国全土にコネを持っており、各地の有力者の相談役になることも多い位置づけです。

現在の当主はヴォルテール・バーガンディー。イスターク市国議会の議長で、知識と経験に裏打ちされた実力でバーガンディー一族、イスターク市国はおろかアルケナルの経済を束ねる男です。

◆月光騒乱の影響

月光騒乱の最中、バーガンディ家の大黒柱であったヴォルテールが死去。一般には自然死とも、月光密売人の組織を潰すためにその身を挺したとも言われています。ですが、ヴォルテールこそ月光騒乱の主因であったと見るものもおり、名家バーガンディ家の権威は傷つきました。
いずれにしてもヴォルテールという大樹を失ったバーガンディ家が、イスターク市国第一の家という地位をライバルのゼオンロット家に明け渡したのは間違いありません。

なお、当主の地位は、ヴォルテールも将来を嘱望していた、そして、アッパータウンの人々からも人望の厚い、孫のミスヘイム・バーガンディが後を継ぎました。とはいえ、(引退を宣言したとはいえ)父親も健在で、ライバルとなりうる叔父や従兄弟、兄妹などもいるため、苦労の絶えない日々を過ごしているとも言われています。

ゼオンロット家 Edit

その歴史はほんの100年に満たない新興の商人で、アルケナル帝国崩壊後にヘテロトギル海から渡ってきたジェルクハーフエルフの商人一家です。それ以前には何をしていたのかよくわかっていません。遥か彼方の海から冒険航海の末にたどりついた冒険者だった、元々は海賊だった、など様々にいわれています。
先代にして初代ゼオンロット家当主はアルケナルの更に南方にある地域との交易にイスタークを経由するのが最も都合がいいと見抜き、帝国崩壊後の津波で壊滅し、うち捨てられていたままだったイスタークの港を再建します。
彼の目論見通り、短期間でこの港はかつてのイスターク以上に繁栄していき、バーガンディー家に常々反感を抱いていた勢力や、新しくイスタークにやってきた新興商人たちの支持を取り込むことで今ではバーガンディー家に匹敵するイスタークの顔となっています。
アルケナル一の海運業者として名高いですが、カジノや娼館、劇場などの娯楽業や交易品の直売店の運営でも高い利益を上げています。
バーガンディー家とは違って条件が相応ならば博打を打つことに躊躇いはなく、利益がそれに見合うならば一般的に忌避されるような商売を行うことも厭いません。バーガンディー寄りの商人からは「金さえ払えば深淵にすらものを売る連中」、と例えられますが、おそらくこれは事実でしょう。表向きには勿論否定していますが。
その分傘下の商人たちへの圧力は比較的緩く、自らのテリトリーとでもいうべきダウンタウンの住民にも好きにやらせています。(無論自分たちに火の粉が飛ばない範囲で、ですが)
卑しい身分の者や外国出身者でも実力さえあれば側近に取り立てるなど出自を問わない経営態度もあり、貧民層や新興商人層から高い人気を誇っています。
現在の当主は自ら新規航路を開拓するために年のほとんどを国の外で活動する兄ランカース・ゼオンロットと、あらゆる手を駆使してイスタークアルケナルでの勢力を狡猾に広げていく策謀家の妹ユーフェミア・ゼオンロットの兄妹です。

◆月光騒乱の影響

ゼオンロット家は、月光騒乱で上手く立ち回り、最も利益を得た組織と言っていいでしょう。アッパータウンも支配するという、ランカースとユーフェミア兄妹の野望は果たされなかったものの、イスターク第一の家としての地位を手に入れました。
もちろん、犠牲がなかったわけではなく、特に、手足として働くシーフギルド「ネーロ」は、壊滅的と言っても良い大きな被害を蒙りました。しかし、それが幸いして、「金さえ払えば深遠とも付き合う」とまで言われている商売姿勢もこれから改まっていくのではないか、と期待する向きもいます。

名所 Edit

アップタウン Edit

帝国時代から続く歴史のある街並みで、イスターク島の小高い崖の上に広がっています。十諸侯国の東西を結ぶ街道が二つの跳ね橋を経由しており、十諸侯国中の富と品が集中しています。古くから街を支配してきたバーガンディー家の影響が強く、新しく建物一つ作るだけでも彼らのご機嫌を伺わなければなりません。
治安はすこぶる良好で景観も美しい、イスタークの表の顔です。

ダウンタウン Edit

アップタウンの崖から数十メートルほど下。海岸沿いに建てられているイスタークの裏の顔ともいえる都市です。海が荒れるときは町が浸水し、そうでなくとも大跳ね橋と崖のせいで日当たりが非常に悪く、跳ね橋が下りている時は昼でも夜とそう変わりありません。

イスタークの港ですが、アップタウンに住めなくなった貧しい人々がいつしか集まり、港の外には大きなスラムが広がっています。堅実で王道を好むバーガンディーと違い、ゼオンロット家は自由志向が強い家風であるためダウンタウンの治安を徹底的によくするようなことはなく基本的に現地住民の好きにやらせています。

そのためダウンタウンは元々闇に生きる人間が多く住んでいることもあってシーフギルドの影響が強く、犯罪が頻繁に起きます。もっとも、凶悪犯罪に関しては裏の秩序がとれているためかそこまで頻繁には起きませんが。また、一説ではダウンタウンのシーフギルドはゼオンロット家が仕切っているといわれていますがあくまで噂です。
ダウンタウンにある大港には諸島各地から集まった富と品物が流通しており、アップタウンの市場とともにイスタークの経済を支えています。

『大跳ね橋』イスターク・ブリッジ(サウスブリッジ&イーストブリッジ) Edit

イスタークの町とほぼ同じだけの幅と、海峡をまたぐ長さを持つ巨大な二本の橋です。帝国時代に建造されたというこの橋は、アルケナル帝国が誇る魔力的技法が使われているとされ、今では再現不可能です。

魔法のおかげで、建造後何百年と経っているにも関わらず機構面での故障や老朽化に耐えていますが、あまりにも巨大なため橋の上下には丸一日かかり、週に一度東西の橋は互いに交代で橋を上げ下げします。この橋の存在のため、ダウンタウンは週の半分が影に包まれており常夜の町となっています。昔は橋の上下日は街の中に缶詰でしたが、現在はダウンタウンの港からで向かい岸に行けるようになりました。

橋の上は町の公共施設という扱いで、誰のものでもないという町の方針から誰もがこの上で店を開く権利を与えられています。ただし公共物であるため固定店舗は建てられません。そのため行商人によるバザーが橋の上下日以外は毎日行われており、店の入れ替わりも非常に多いため活気に満ち溢れています。

『栄華の迷宮』コルチェスター館 Edit

イスタークの街から南に離れた場所にある非常に広大な無人の屋敷です。
アルケナル帝国全盛期に建てられたもので、見た目の華やかさだけでなく当時の魔力的技法が贅沢に駆使されています。
主要な部屋や通路には夜になると自動的にライトがかかる照明や、埃が積もると自動的に清掃される床などがあり、その他にも常に水が噴き出し続けている噴水、食品やワインを保存するための冷蔵部屋など現在も人が住んでいるのかと錯覚するほどです。
しかし同時に侵入者を撃退するためのガーディアンやトラップまでもが健在といいます。
 
この屋敷の持ち主であったコルチェスター家はアルケナル帝国全盛期にイスタークで栄えた商家で、当時はバーガンディー家すら凌ぐ帝室の御用商人でした。
コルチェスター家は武器商人で、彼らの調達した優れた武具があって精強な帝国軍が維持されてきました。
しかしその栄華の裏には謎が多く「禁じられた秘術を駆使している」「館の中に悪魔が出入りしている」「ナインズとは違う神を密かに信仰している」などといった噂が周囲で流れていたといわれています。
そして最後の当主がある日突然狂い出し、「奴が襲ってくる」「身を守らなければ」などと言い、財をなげうってひたすら館の増改築を繰り返し、迷宮そのものに変えてしまったのです。
最後の当主の最期は不明です。というのも晩年は迷宮化した館の深奥にひきこもり、それから外に出てくることがなかったからです。
自分で作った迷宮の中で迷った末に自滅したといわれていますが、明確な死がわからないままのため残された一族の中で激しい後継者争いや相続争いが勃発します。
血で血の洗う争いの結果、コルチェスター一族は没落し、その間に堅実な経営を行って力を蓄えてきたバーガンディー家が新たなイスタークの顔としてとってかわったのです。
 
残されたコルチェスター館は往時に栄華をきわめたコルチェスター家の財産が数多く眠っているといわれ、多くの者が探索を試みましたが、ダンジョン化した屋敷は隠し部屋や隠し通路。常識では考えられない構造(意図的に袋小路が作られていたりなど)も多く、現在も未探索箇所が数多くあるといわれています。
コルチェスター家の末路も相まって、この館は悪魔に呪われている、コルチェスター家の人間の亡霊が出る、秘密の部屋があってそこでは異教の神に生贄を捧げるための儀式が行われていた、などと様々な噂がたっています。
もっとも、屋敷の中では怪しげな者同士で表では決してできない密会や取引(シーフギルド関連や深淵相手の取引)に使われたり、街の悪ガキが度胸試しのために館を探索したりしていることもあるためそのカモフラージュのために噂が立っている部分もあります。
 
内部にはガーディアンとなるサーバントやゴーレム、ガーゴイルなどの魔物のほか、古い邸宅ゆえにブラウニーも多く住んでいます。
またアンデッドや異界のデーモンとおぼしき魔物の姿の目撃されています。これらが発生するのは館が現役の時代に行われていた儀式やコルチェスター家が所有していた危険なマジックアイテムのためだといわれています。

イスタークシーフギルド「ビアンキ/ネーロ」 Edit

イスターク市国シーフギルドです。アップタウンに拠点を持ち、バーガンディー家寄りの陸ギルド「ビアンキ」と、ダウンタウンに拠点を持ち、ゼオンロット家寄りの海ギルド「ネーロ」の二つがあります。
ゼオンロット家がイスターク港を再開発する前まではビアンキネーロという一つのギルドだったのですが、ゼオンロット家の台頭とともに陸を中心とする派閥と海を中心とする派閥に別れていき、30年ほど前に完全に両ギルドは別れました。
もっともギルドの分裂は無用な内部抗争を抑えるために当時の双方のトップが合意の上で行ったもので、表向きには緩やかな協力関係を維持しています。ただし「ギルドメンバー個人の争いは双方関知しない」ため個人単位での揉め事はしょっちゅうあります。その揉め事がギルドそのものを巻き込んでしまわない限りは様子見に徹するでしょう。
ちなみにビアンキネーロとは古い言葉で「白と黒」という意味であり、元々はイスタークギルドの情報収集能力の高さから「ここで情報を買えば何にでも白黒はっきりつく」ことからついたそうですが、今ではそれぞれの勢力圏が日の当たるアップタウンと暗い橋の下のダウンタウンの違いによるものだと思っている人が多いです。

最近の「月光騒乱」により、ビアンキとネーロはどちらも壊滅的と言ってもよいほどの大きなダメージを受けました。そのため、組織の立て直しなどに忙殺されており、お互いが協力する機会も増えているようです。

ギルド「ビアンキ」 Edit

イスタークギルド「ビアンキネーロ」の伝統を直接受け継ぐギルドで、アルケナル帝国時代からバーガンディー家に繋がりを持つギルドです。といっても双方の関係はお互いつかず離れずといった距離感で、必要な時にだけお互いを利用する、ビジネス以上でも以下でもない関係です。しかしそれ故に確実な信頼関係を持っているともいえます。
必要とあらばゼオンロット寄りの勢力とも取引をしますが、その場合幾分か警戒の念を強め、積極的に深みに入ることを避けるでしょう。
元々ビアンキネーロは商人たちが市場価格を自分たちの都合のいいように操作するためのカルテルとして発足した秘密組合が起こりで、次第に裏の情報・表沙汰にできない商品の取引も行うようになり盗賊ギルド化したものです。その系列を組むビアンキはいわゆる「経済ヤクザ」的な傾向が強く、暴力よりも交渉や契約、商取引を駆使した稼ぎ方を好みます。(暴力は交渉の一手段と考えるため、全く暴力的なことをしないわけではありません。)具体的には詐欺や借金の取り立て、みかじめの徴収、賭博や宝くじの運営、禁制品の売買などです。
賭博部門に関してはゼオンロット家の得意分野でもあるため比較的協力や交渉の機会が多いです。

◆月光騒乱の影響

月光騒乱により、ビアンキは壊滅的なダメージを受けました。(月光密売人暗躍の主因であった)バーガンディ家との長年の協力関係の間に、月光密売人が組織を大きく侵食していたのです。主だった幹部は月光密売人に乗っ取られたか始末され、月光に批判的だった一人の幹部を除いて全滅しました。
騒乱が収まったあとは、その幹部がビアンキのトップとなり、組織の立て直しに動いているようです。

ギルド「ネーロ」 Edit

アルケナル帝国が健在だったころのビアンキネーロには、内陣へ至る海・川ルートを司る部門があったのですが、帝国の崩壊とともにいつしか消えてしまいました。
再び海上の犯罪を司る部門が出来るのはゼオンロット家が港を再興してからです。ゼオンロット家は元々海賊と関係が深いともいわれ、彼らのコネと積極的にビアンキネーロの海部門に投資することでビアンキネーロにはゼオンロット寄りの派閥の下地ができました。
海部門ネーロは若い勢力だけあって基盤が不安定であったため、ゼオンロット家のバックは頼もしい物であり、結びつきは非常に深いものとなりました。ビアンキネーロの分裂の際もゼオンロット家の意向があったといわれます。
主な資金源は密輸で、ギルド全体の利益の半数近くに上るといわれます。
ギルド構成員は血気盛んな若い者がビアンキに比べると多いため、多少の無茶は厭わない武闘派の構成員や、いずれ上にのし上がろうと考える野心家が多い傾向にあります。
そのため麻薬や人身売買、暗殺といった行為も(ダウンタウンの機能が麻痺してギルドそのものに害が出ないなら)ビアンキに比べれば抵抗がありません。時には深淵との取引にも応じることでしょう。

◆月光騒乱の影響

途中までは上手く立ち回っていたネーロですが、ゼオンロット家の求めに応じて(月光密売人たちが巣食っていた)賢者の学院を強制捜査する際に、大火で壊滅的被害を受けました。手下たちだけでなく幹部クラスも多数を失い、残った幹部も再起不能な怪我をしたと言われるほどです。
そのため、ビアンキと同じく組織の立て直しに注力しており、人身売買や深淵との取引などといったビジネスからは手を引きつつあると言われています。

人物 Edit

【死亡】ヴォルテール・バーガンディー Edit

「 契約とは商いの根本であると同時に人と人の繋がりの基本である。このヴォルテール・バーガンディー、バーガンディー家当主の名においてこの依頼に見合う格別の報酬を約束しよう。 」

役職:バーガンディー家当主、イスターク市国議会議長
属性:人間男、64歳(享年)
技能:マーチャントレベル8(陸運業)、マーチャントレベル8(金融業)、セージレベル5

(記述は生前のものです)バーガンディー家当主。人間の男性で、御年64歳。50年にわたってバーガンディー家を支えてきたイスタークの巨頭です。イスターク議会の議長も務めています。
見た目は物静かな老紳士といったなりで、貴族然とした礼儀を重んじる態度、信頼を第一に置く商売からアップタウンでは絶大な人気を持っています。
特筆すべきことは「契約」を非常に重視する性格で、一度した約束はたとえ口約束であろうと守り、それが叶わなかった場合は相応の保証をするのを必ず心がけています。
しかし逆に契約を軽んじる人間、約束を破る人間に対しては軽蔑の念を隠しもせず、彼に金を借りたある商人は数日返済が遅れたために信用に値しないと見做され、次の日からバーガンディーとの取引が全て引き上げられたこともあります。
信用・契約を最重視する性格であるため、冒険者を雇う場合もまた彼らに相応の条件を課すでしょう。
また上記の性格の上に高利貸しでもあり、金を返せない者はいかなる事情があろうと非情に対処するため貧困層からは嫌われがちです。
 
ヴォルテールは、月光騒乱の最中、その偉大な生涯に幕を閉じました。一般には老齢による自然死とも、月光密売人を滅ぼすためにその身を呈したとも言われています。しかし、一部からは、ヴォルテールこそ月光密売人を庇護し、争乱の原因を作った主因だとも言われています。後継者のミスヘイムを始め、真相を知る者たちは口をつぐんでおり、その死の真実は秘密に包まれています。

ランカース・ゼオンロット Edit

「 情熱や冒険心を抱くのは大好きだ。 でもそれだけじゃあ勝てるとは限らないんで、まぁ、色々してんのさ。情熱も冒険心も勝利を掴んでこそ価値があるってもんだ。ハッハ 」

役職:ゼオンロット家当主、ゼオンロット交易団長
属性:ハーフジェルク男、55歳
技能:マーチャントレベル7(海運業)、セイラーレベル6

ゼオンロット家の二代目当主。十数年前に初代当主でもある父親が航海中に事故死したため妹のユーフェミアとともに力を合わせてゼオンロットを盛り立てている。
普段はイスタークでの経営を妹に任せ、自分は新たな航路を開拓したり、各地の勢力と結んで新たな商売を始めたりしている。
時には海賊深淵とも取引をするという噂で、イスタークシーフギルド(海)にも深いコネがあるらしい。
一見陽気で博打を好む「若さゆえの蛮勇」といった性格に見えるが、実は妹以上に本性は冷徹で、本当に危険な行為は他人にやらせたり、人を蹴落とすために妨害工作に手を染めることも。
冷徹な本性とは裏腹に兄妹の絆は強く、経験と歴史でリードするバーガンディー家に兄妹の協力と裏のネットワークを駆使して対抗している。
彼が新たな航路を開いたり、危険の高い取引に挑む際には冒険者を雇う機会が多い。

ユーフェミア・ゼオンロット Edit

「 あらあら、よくいらっしゃいましたわ 冒険者の皆さま。 」「 あなたたちならこの仕事を成功させられる、何せわたくし自身の目で選ばれたのですもの。自信を持ちなさい。 」

役職:ゼオンロット家当主代理、イスターク市国議会議長、前イスターク市国議会副議長
属性:ハーフジェルク女性、53歳
技能:マーチャントレベル7(海運業)、マーチャントレベル7(娯楽業)

ゼオンロット家の二代目当主。十数年前に初代当主でもある父親が航海中に事故死したため兄のランカースとともに力を合わせてゼオンロットを盛り立てている。
ゼオンロット家当主の兄が普段イスタークにいることが少ないため、当主代理というものの実質的な当主である。
イスターク市議会の副議長を勤め、物静かで機知に富んだ女性という印象を醸し出す人柄だが、その本性は常に相手をどう利用し、どう蹴落とすか考えている策謀家である。
女性であり、当主代理というある意味半端な立ち位置でもあるにもかかわらず、イスターク議会の副議長にまで昇りつめた裏には他の候補者への根回しや恐喝、不自然な事故死があったといわれている。
反面出自や肩書にとらわれず、相手の実力や利用価値を短時間で見抜く目を持っており、彼女の眼鏡に叶った者を手厚く支援する面倒見のいい性格でもあるため、彼女に傾倒する者も少なくない。
兄妹の絆は強く、経験と歴史でリードするバーガンディー家に兄妹の協力と裏のネットワークを駆使して対抗している。
イスターク市内、特にダウンタウンでトラブルが起きた場合に冒険者を雇うことが多いが、場合によっては同時にシーフギルドにも解決を依頼することもある。

最大のライバルであったヴォルテール・バーガンディの死亡、そして、月光騒乱でバーガンディ家が大きなダメージを受けたのを最大限利用し、ついに念願のイスターク市国議会議長の地位を手に入れました。この機会にアッパータウンの商人たちとの付き合いや取引を増やし、バーガンディ家とのリードを広げようとしています。

ミスヘイム・バーガンディ Edit

役職:バーガンディー家当主、イスターク市国議会副議長
属性:人間男、21歳
技能:マーチャントレベル5(陸運業)、マーチャントレベル3(金融業)、セージレベル3

ヴォルテール・バーガンディが将来を嘱望していた孫。まだ若輩で妾腹の子ながら、彼の商才は一族の後継候補の中でも群を抜いています。また、気さくな物腰から、アッパータウンの一般庶民からも人望を集めています。ヴォルテールが遺言により相続人にしていたこともあり、この若さでバーガンディ家の当主となりました。
とはいえ、(引退を宣言したとはいえ)実の父が存命であったり、腹違いの兄妹、そして叔父や従兄弟などライバルも多い複雑な家庭環境であるため、日々苦労しているようです。

セッションソース Edit

イスタークはシティセッションを行うのに非常に適した場所です。アルケナルの経済の中心地であるがゆえに人々の秘める欲望は複雑で、二大商人の対立や都市に潜む深淵の思惑も相まってさまざまなシチュエーションを作ることができます。
アップタウンとダウンタウン、それぞれの特徴の違いを生かすことができるというのも強みでしょう。ルアーブルと同じくギルドが陸(バーガンディー家寄り)と海(ゼオンロット家寄り)とで別れているということも注目すべき点です。

積荷泥棒(Cランク)
ダウンタウンのイスターク港で闇に紛れて搭載中の積荷が置き引きされる事件が多発している。君たちは港を護衛しつつ、できれば犯人を捕まえてほしい。
護衛(Bランク)
うちの店はダウンタウンにある店舗を引き払ってアップタウンに引っ越すことが決まったが、どこぞの不興を買って店には毎日のように嫌がらせがされている。引っ越しが終わるまで無事に店を守り切ってくれ。
悪徳金融業者(Aランク)
バーガンディー家から借りた金を期日までに返済するために怪しげな金貸しについ金を借りてしまった。その日から酷い取り立てが始まって地獄の日々だ。連中のところから借用書を取り戻してきてくれるとありがたい。
深淵との取引の阻止(Sランク)
友人の商人が金に困って深淵と取引をしようとしているらしい。戻れなくなる前に取引をご破産に持ち込んでくれ。どうやらコルチェスター館で密会しているようだ。
暗殺(Sランク)
ゼオンロット家の側近の一人が当主たちの知らぬところで独自に深淵と取引して私腹を肥やしているそうです。表沙汰になる前に賊の仕業に見せかけて闇に葬ってください。

関連カテゴリ Edit

関連セッション Edit

月光密売人 Edit

イスタークで長らく暗躍していた組織「月光密売人」が起こした騒動。これによりイスタークの裏を支配していた2大組織ビアンキとネーロが壊滅的被害を受けた他、学院にも多くの犠牲者が出て、表を支配してたバーガンディ家は代替わりを余儀なくされました。また、ゼオンロット家はさほどのダメージは受けませんでしたが、彼らの手足だったネーロを失い、力は大きく減じています。

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