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コラム/cf/シティセッションプレイガイド

  • 作成者:cf

このコラムは、シティセッションを楽しみ、またその解決に向けての指針を示す目的で作成されたものです。
「シティセッションのやり方がわからない(PL)」
「情報収集ってどうやるの?」
「交渉が難しい」
「行動指針をどうすればいいのか」
などなどについてお悩みの方は是非一読を。
ただし、ここに書かれていることはGMによりけりの部分を多く含むため、必ず使えるとは言えない。
その点にはご留意頂きたい。

自分ができることを知ろう、探そう Edit

あなたのPCはどんなPCだろうか。
これは技能については勿論、性格面や背景設定を指している。
シティセッションでは、情報収集を繰り返すのが主な進行の手段になっていることが多い。
では情報収集とは何によって行われるのか。聞き耳? シーフギルドの利用? 確かに正解だが、それらに限ったことではない。

シティセッションでは、シーフレンジャーは重要な存在だ。情報収集の能力に長けており、単独行動が利きやすいからである。
セージも同様だ。様々な言語を読解できる他、シティセッションにおいてはセージの成否で次に向かう場所が決まることも少なくない。
バードも強い。聞き込みはシーフセージの領分だと思われがちだが、一般人に対する聞き込みではバードが一強だからだ。吟遊詩人という体裁を持つキャラクターなら、あちこちで色々な話を聞き回っていても全く不自然ではない。
では、それ以外の技能は役に立たないか? と言われると、決してそうではない。
例えばプリーストは、一切の探索系技能を持たない。だが、神職という性格上、一般人に対する信用度では群を抜いている。テンプルの階級持ちともなれば、そのPCが発した言葉はよほどの場合、あるいはあからさまな嘘でもない限り、疑いなく信用されるだろう。
ファイターは、見た目の頼もしさでは一番だ。相手の力量を計ることもでき、舐められにくく、恫喝などの手段も取りやすい。無力な人々にとっては頼りになると同時に、恐ろしい存在でもある。
シャーマンはセンスオーラなどの能力によって、特別な変化を察知することができる。顕著なのはアンデッドが絡む依頼で、一見どころか近くを通りがかっただけで付近にアンデッドが存在すると分かるのは非常に有利に働く。非常に断片的かつ曖昧だが、精霊の声を聞くことができるのも、特別な情報源だ。
ソーサラーシャーマンと同様に、センスマジックなどを利用することで特別な情報を得ることができる。また単独行動にも長けており、シーフでは侵入不可能な場所でさえも到達し得る可能性がある。

以上のように、技能面だけでも可能なことが多く分かれている。
NPCもPCを観察しているということを忘れてはならない。性格面や外見なども、場合によっては情報収集の内容を左右するのだ。
プリーストは信用される存在だが、そもそも相手がPCのことをプリーストだと分からなければ、何の意味もない。
見た目が明らかに子供で、言動も落ち着きなく子供っぽいPCを、何の紹介もなく初対面で信用するNPCはいないだろう。
これらを参考に、グループメンバーを見て、自分にできること、自分にしかできないことを探そう。

依頼の目的をよく確認しよう Edit

シティセッションと一口に言っても、その内容は様々だ。
シティセッションに限ったことではないが、「PC達は何をしなければならないのか」を確認しておく必要がある。
これは、やるべきことの優先順位を付けるためだ。

「泥棒に盗まれた品物を取り返して欲しい。泥棒はこの街/村の中にいる」
依頼人にこう依頼されたとして、PC達がやるべき事は「盗まれた品物を手に入れること」だ。
「泥棒を捕まえる」のは、それほど重要なことではない。確かに品物を盗んだ泥棒は、品物を手に入れるに当たって有力な手がかりだが、品物そのもののよりは当然ながら価値が落ちる。
品物を追いかけるに当たって泥棒の足跡を追いかけることは重要だが、泥棒を追いかけることが本旨ではない。場合によっては泥棒に接触することなく、品物の入手は可能だ。
逆に言えば、盗まれた品物を入手する手段は、泥棒を追いかけるだけではない。
泥棒は何故その品物を盗んだのか。そこを考えれば、別の手段が見えてくることもある。
切り口はひとつとは限らない、ということを念頭に置いて、手段を模索するべきだろう。

「知らない」は重要! Edit

あなたのPCは情報を持っているかもしれないNPCあるいは場所に対して、聞きこみや捜索を行った。
その結果に対し、GMは「目立った成果は得られなかったよ」と告げた。
方法が悪かったのか、ダイスが悪かったのか。あなたは息を漏らしつつも、次の手段を模索して――

だが、その前にちょっと待って欲しい。
あなたはGMにひとつ聞くべきことがある。
それは、「目立った成果が得られなかったというのは、どういうことですか?」 ――こういう質問だ。

その行動を行ったことで、目的としていた情報が得られなかった、というのは、いくつかのケースがある。
1.手がかりが聞けなかった/見つからなかった。
2.「知らない」とにべもなく断られた/それらしい手がかりは何一つ発見できなかった。
3.達成値が足りずに情報源を聞き逃した/見逃した。
主にこの3つだ。
この場合、1と3はともかく、2のケースには注意が必要だ。

知らない――知らない、というのはどういう意味だろうか。
これが嘘でなければ、単純に考えると「あなたが聞いた事柄について、私は今初めて知った/聞いたこともなかった」ということだ。
つまり、これを逆に考えると、その人物はその事柄について一切関与していないということになる。
なにひとつ手がかりらしいものは発見できなかった場合も同様。
「なぜ、なにひとつ発見できないのか?」 ――よほど上手くやったから? あるいは、その場所が一切関わっていないから?
よほど上手くやったというのなら、相応の手段、方法があったということだ。
一切関わっていないというのなら、そこと、そこに密接に関わりのある場所は事件から排除することができる。

「情報が得られなかった」というのは、見方を変えればそれそのものが立派な情報なのだ。

他人の利益を考えよう Edit

あなたは他人と話をしている時、どういうことを考えているだろうか。
自分の事情だけを優先し、話したいことだけ一方的に喋って、それが終われば、はいさようなら、としているだろうか。
恐らく、一般的な人間ならそんなことはしていないと思う。

情報収集の目的で初対面のNPCに会話を仕掛けるとき、PCはNPCに対して「~~って知らない?」などと話しかけるだろう。
あなたはその時、そのNPCは「その質問に答える必要はない」ということは理解しているだろうか。

PCが情報を提供してもらう目的でNPCに話しかけるとしよう。
この時、NPCがPCの望む情報を持っているとして、NPCは「この情報をPCに話すことで自身にどのような利益があるか」と考えているのだ。
親切なNPCなら、「恐らく何か事情があって困っているのだろう。自分の持っている情報があればPCが喜ぶかもしれない。自分の行いで喜んでくれるなら本望だ」などと考え、PCに情報を話してくれるだろう。
抜け目ないNPCなら、「なるほど、何か探してるんだな。上手くやればちょっとした小遣い稼ぎになるかもしれん」などと考え、PCに金銭などの対価を求めてくる可能性もある。
PCの話に出てくるものにNPC自身が困っているなら、「おお、アレを片付けてくれるのか! なら協力しないとな!」となり、PCが思っていた以上の協力を得られる可能性もある。

何の利益もなしにPCに協力してくれる存在というのは、なかなか存在しないものだ。
故に、相手の利益を考えて話を進めたり、交渉を行えば、その考えが適切である限り、NPCはあなたの話に快く耳を貸してくれるだろう。
――ただし、これは自分の利益を放棄してしまうのとは違う。
自分の利益を損なわないようにしつつ、相手に利益を与えるのが、後々まで良い関係を維持できるコツなのである。

組織には注意! Edit

基本的にNPCは何かしらの組織に属していることが多い。
ギルドの受付ならギルドメンバーの一員であるし、貴族なら「貴族」という社会階級の枠組みに属している。ある意味ではこれも組織だ。
学院ランダエのメンバー、特定の神殿に席を持つプリースト。これらも組織だ。
組織の何に注意すべきかというと、まず、同じ組織のメンバーは強い繋がりを持っている可能性が高い、という点。

繋がりがあるキャラクターは、PCの知らぬ間に情報を共有したり、また、互いの利益のために様々なものを融通していることがある。
これが起きていると、まだ見ぬ、あるいは初対面のNPCからPCに対して先手を打たれるということが起き得る。
また、交渉などに関しても「個人の利益」以外に「組織の利益」というものを勘定に入れる必要がある。そのNPC当人にとっては特に利益はないが、それをすることでそのNPCが籍を置く組織にとって有為に働くというのは、NPC当人の利益に等しい。
例えるなら、あなたが街一つ離れた場所にある公園で清掃作業を行うこと自体には利益はなくとも、あなたの会社があなたのその行為に十分な報酬を出すというのなら、清掃作業をすることはあなたにとっての利益だということだ。
(勿論、あなたと会社の仲が良好で、報酬も相応なものである場合に限る)
そこで見知らぬ誰かが唐突にあなたのもとにやってきて、清掃を止めて欲しい、と告げられた時、あなたは事情も聞かずに素直に頷くだろうか、ということだ。

相手個人の利益だけを考えて話を進めていると、思わぬところでしっぺ返しを喰らうことになるだろう。

考えを簡潔にまとめ、話そう Edit

シティセッションは、登場した情報が解決する前に次の情報が出現し、非常に多数の情報が横並びになることがある。
こうなるとセッションの節目節目でPLによる思考タイムが始まり、長時間に渡って「PCが何もしていない時間」が発生することがある。
この時間は、セッションの進行としてはあまり好ましいものではない。かといってシティの醍醐味の一つでもあるので、完全に無くすわけにもいかないし、そもそも無くすのが難しい。
ならば必要なのは、「その時間の有意性を損なわずに掛かる時間を短縮する」こと。

これにあたって必要なのが、「自分の考えを簡潔にまとめて、他のPLに向けて自分の意見を表明する」ことだ。
端的な例を挙げると、【森の中を歩くPC達の目の前に分かれ道が現れた。左の道か右の道か。左の道には蹄の足跡、右の道には肉球の足跡が残っている】というシチュエーションがあったとする。
ここで「どっちにする?」などと他人の意見を聞くことから始めるのではなく、「自分は左の道が良いと思う。肉球の足跡は肉食系猛獣の可能性が高い」と前置いてから「他の人はどう?」と尋ねる。
全員の意見が出揃ったら、グループの中で一番レベルの高いPCやら、知力の高いPCなどに音頭を取ってもらうという形にするなり、単純に多数決で決めるなり。分散行動が可能なら、自分の意見にしたがって動かすなりということをすればよい。
この方法なら、ああでもないこうでもないと口々に言い合うよりは遥かに時間の短縮が図れることだろう。
自分の考えを口にする機会を潰されるということもないし、他人のそういう機会を知らぬ間に潰して変に恨まれることもない。

他の人と全く同じ考えでも構わない。限られた状況下で回答を求めているのだから、被らない方が珍しい。
自分の考えをはっきりと表明することは、重要なコミュニケーションのひとつだ。

まず動け! Edit

もしもシティセッションにおいて、「どこに行って何をすればいいのか分からない」「辿れる道筋は幾つかあるが、どれが正解なのか全く分からない」という時は、ほぼ確実に情報が不足している。
その原因は様々だ。情報収集に失敗したか、GMの不手際か、情報収集が十分でないか、あるいは情報に対してGMとPC/PLに認識の違いがあるか、などが挙げられる。

いずれにせよ、そういった場合、PC達が考えていてもあまり意味はない。
GMがもしPC達にセッションの失敗を望んでいる/失敗しても全く構わない、と思っているのでなければ、PC達が正解にたどり着けなさそうな状況というのはGMだって困っている。

なので、こういう時はまず動いてみるべきだ。
事件の真相に関わりがある人に突っ込んでみるのも手だし、どう考えてもこいつは悪人、と疑わしい人物がいるなら、多少アグレッシブな手段で行動してみるのもいい。
例えセッションの真相的に間違った行動であったとしても、何かしらのアクションは返ってくる。それを新たな情報として、次に活かせばよいのだ。

多少間違ったぐらいでセッションは失敗しない、というぐらいの気持ちでガンガン動いていこう。

魔法を使え! Edit

シティセッションにおいて、最も一般的な情報収集の手段は「聞き込み」だ。
だが、それ以外にも使える手段はいくつかある。それを手助けしてくれる強力なサポーターとして「魔法」の存在がある。

<カメレオン><コンシール・セルフ><インビジビリティ>:
術者の姿を擬似的に消すことが出来る。盗み聞きや潜入の際には非常に役に立つ。
特に後者2つの呪文による潜入は、術者が気を付けてさえいれば「一般人が発見することはまず不可能」だ。

<リプレイス・サウンド><ウィンドボイス><コントロール・サウンド>
音のコントロールが出来る。盗み聞きには非常に役に立つ。また潜入の補助などにも使うことができる。
場合によっては<シェイプチェンジ>と併用することで、直接的な対話の中に全く嘘の情報を入り込ませることもできる。

<サイレンス><ミュート>
音をかき消すことができる。<サイレンス>は環境音を封じ込めることが可能で、<ミュート>は対象が立てる音、聞こえる音は全て消えてしまう。他人に掛けるだけでなく、自分に使うことで潜入などの際に役立つ。

<センス・マジック><センス・エネミー><センス・オーラ><インフラビジョン><センス・イービル>
魔法的な視点でモノを見ることで、物理的には発見不能な手がかりを探し出す。

<タング><トランスレイト>
未知の言語や習得していない言語相手でも平気になる。また、エルフ相手に会話するときにエルフ語、ドワーフ相手に会話する時にドワーフ語を使うことで、相手との会話の齟齬を無くし、好印象を与えることもできるだろう。

<ディスガイズ><シェイプ・チェンジ>
変装なしに自分の姿を変えることが可能。そして「視覚的には魔法的な手段以外で見破られることがない」というのが最大の利点。<シェイプ・チェンジ>は肉体そのものが変化するため、変装だけでなく、非常に多様な使い方ができる。

<クリエイト・イメージ><イリュージョン>
幻を作り出す呪文。勘違いしている人もいるが、この幻は決して平面的なものだけではない。
<クリエイト・イメージ>は単純に映像だけだが、ほぼ上位互換の<イリュージョン>は音も出すことができるし、術者が近くで集中している限りは自由自在に内容を変化させることが可能。
どこかで危険な相手と待ち合わせをする際に、音を操作する魔法と併用することで一時的に安全を確保できる。
<イリュージョン>は術者がコントロールしている限り「視覚的には魔法的な手段以外で見破られることがない」のがやはり利点の一つ。

<センスライ>
発言の嘘を見破ることができる。ただし真実が分かるわけでないこと、喋っている本人が真実だと思っていることには反応しない。あくまでも、発言者が故意に嘘を付いている場合に限る。

<ファミリアー>
視覚的、聴覚的に術者が2人に増えるのとほぼ同意義以上の意味を持つ、非常に有用な呪文。
使い方は多岐に渡る。ただし潜入などに使用する場合、使い魔を見捨てる覚悟は常に持っておくこと。

<カウンター・センス>
地味だが、魔法使いのエキスパートなら抑えておきたい非常に有用な呪文。「魔法使いvs魔法使い」のシティセッションでは必須と言える。<探知>カテゴリの魔法によって自分が探知された場合にそれを破壊するのだが、一番重要なのはそこではなく、相手の使った呪文、相手の姿形、相手の位置などが探知できることだ。
目標値もクソもないので、<カウンター・センス>による逆探知を防ぐ方法はない。あるとすれば、それは「<カウンター・センス>を使っているであろう相手を魔法的手段によって探知しないこと」だ。
ただし、自分が<カウンター・センス>を使っていたことは割れてしまうので、そこだけ注意。

<ディスペル・マジック>
魔法を破壊する呪文。色々な意味でソーサラーの最終奥義であり、魔法合戦でソーサラーが最強と言われる所以。
「魔法使いvs魔法使い」のシティセッションでは必須。

<フィジカル・エンチャント>
戦闘時に掛けるものだと思われがちだが、能力値を上昇させることで各種判定の成功率を上げることができる他、【能力値が上昇するまで再挑戦不可能】な類の判定に対し呪文を掛ける前に1回、かけた後でもう一回挑戦することが可能になる。

<ロケーション>
少々使いにくいが、特定状況下では絶大な能力を発揮する呪文。
失せ物探しに使うというよりは、囮作戦として使う可能性のほうが高い。

<アポート>
「剣よ! 今こそ我が手に! マイソード・カムヒア!」ができる。
どこに保管されるかが予め分かっていれば、荷物が没収された場合にも役に立つ。ただし、【発動体なしで呪文が使用可能】のルールがないと少し使いづらいこともある。
呪文を消すと、召喚したものが即座に元の場所に戻るのも利点。やり方次第で擬似的に電子メールじみたことも可能。
「術者の所有物」という部分が曖昧な点がちょっとした難点か。

<ビジョン>
お手軽双眼鏡。ただし、<探知>カテゴリであることに注意。
<ビジョン>に限ったことではないが、こういった視覚系の魔法は同時に使用することでその真価を発揮する。
ただし<シースルー>に限っては<ビジョン>との併用は成立しない。

<ピュリフィケーション>
毒などが入っていそうな液体類にどうぞ。
使い所は限られるが、状況によっては非常に役に立つ。低レベルで十分に使えるのもポイントだ。

<チャーム>
精霊のせいで使い所は限られるが、決まりさえすればその相手との交渉は何の苦労もなく終わる。
効果も一週間と長く続き、提案次第では使い所の多い呪文。

<サニティ>
平和的に精神効果の魔法を消すことが可能。接触でなければ使えないのが残念だが、有用性は高い。
低レベルで使用する場合、消去したい魔法に目標値がないかどうか注意すること。

<プロテクティブ・サークル>
強力な割に使い勝手の良くない防御魔法というイメージだが、異常な高温や低温から身を守ることができるので、戦闘以外の場面でも試みることがある。サラマンダーやフラウを強制的に追い出すという効果も、状況によっては強力。

<クエスト>
使いたがらないプリーストも多いが、使いようによっては使える呪文。
非友好的な相手への命令をある程度まで強制することができるが、命令の仕方には注意。

<アナライズ・エンチャントメント>
魔法効果を鑑定することができる呪文。天敵は遺失呪文の<シール・エンチャントメント>ぐらいのもの。
これも「魔法使いvs魔法使い」では必須と言っていい。
余裕があればスクロールなどで準備したいところ。

<シースルー>
あらゆる場面で猛威を振るう凶悪な呪文のひとつ。使い方は多岐に渡り、特に<指定地点発生>や<術者の視界内>の魔法と組み合わせることで真価を発揮し、それを想定していなかったGMを阿鼻叫喚の地獄に陥れる。
エンファータでレベル6以降のソーサラー呪文を使用することに強い制限が掛かっているのはだいたいこれや<ヘイスト>のせい。
対抗手段は<カウンター・センス>しかない。

ウソも方便なり Edit

あなたは正直者か、それとも嘘つきか。
別にどっちだっていいのだが、シティセッションでは「本当」と「嘘」は上手く使い分ける必要がある。

「本当のこと」を話す人の会話には、自然と一定の説得力が乗るものだ。
ましてやセッション中では、PCやNPCはともかく、GMはPCの会話の内で何が本当なのか、何が嘘なのかを知っている。
あからさまな嘘を言えば、NPCがよっぽど愚鈍あるいは「それが嘘でも信じたい」という状況でもない限り、疑いの視線を向けられるだろう。そして一度嘘つきだと思われれば、それによって低下した信用を回復することは難しい。
「正直者」であることは、交渉の際に有利に働くと言えるのだ。

しかし、正直であることが有利なのは「相手が自分に対し友好的である/正直に話すことで友好的になりうる場合」である。
対するNPCがPCに並々ならぬ悪意を持っている時、PCが正直にあれこれ話せば、NPCは遠慮なくそれを利用してくるだろう。
またPCに対する悪意がなくとも、NPCがPCに何の関心も抱いていなければ、話した情報が他のところに筒抜けになってしまう可能性も否定できない。
「正直に話すかどうか」は、自分に問いかけるものでもあるが、最終的には相手を見て決めるものなのだ。

相手が悪意を持っている、または悪意はなくとも正直に話すと致命的になってしまう場合は「嘘」を利用することが必要だ。
嘘にはいくつかの種類がある。代表的には二種類で、「嵌めるためのもの」と「誤魔化すためのもの」だ。
前者はいわゆる悪意ある嘘で、これを多用していると冗談抜きで背中から刺される。
後者はいわゆるブラフとかはったりと呼ばれるもので、それそのものには悪意がないことが多い。
「方便」として利用したいのは後者で、要は「相手に害のない嘘で自分が受ける可能性のある被害を逃れる」こと。

例えばシーフギルドが絡んでいる可能性のある事件の解決を頼まれた時、愚直にシーフギルドに行って正直にあれこれ聞けば、予測できない結果を招くことになりかねない。
そこで「別件を装って情報を集める」「事件の中核には触れずに、やれこういうことがあって自分が被害を被ったから、何か知らないか」などという方法で、それとなく話を聞くのである。
無論、効率は下がるが、【組織には注意!】の項で触れたように、思わぬところから先手を打たれる可能性は下がる。

事実を言う必要はない ‐ ウソを言うのは気がとがめる貴方へ Edit

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