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深淵の牧場

牧場とは、一般には家畜を育てるための“まきば”のことですが、この項では深淵の大都市の一部に存在する特殊な牧場について解説します。

警告：
この項には創作物とはいえ人によっては大変不愉快な内容が含まれます。
閲覧する場合は創作物であることを前提に。
自制が出来ないと思われる場合は、閲覧をお控えください。

概要（知名度：14） †

深淵の間で「牧場」というと、殆どこれを指します。
では、何を育てているのか――答えは「星霜や狭間の種族」です。
深淵の牧場では、星霜や狭間の種族の、既に“母体”や“苗床”とされた者から生まれた子供、あるいは戦いの中で捕らえられた、誘拐された、攫われた冒険者や一般人が、深淵種族の食料や奴隷、また嗜好品として育てられているのです。
勿論、その「育成」の過程は、家畜などに対するものと同等、あるいはそれ以下と言われています。

牧場の役目（知名度：15） †

牧場の役目は、基本的なところは「アタナトイの食料」を作るためにあります。
アタナトイの食料となるものは、基本的には無垢として育てられ、アタナトイに自身の血を捧げることを至上の喜びとされて育てられます。高位のアタナトイとなると、その好みに応じて性格を変えるよう専属の調教師に頼んだりもします。
アタナトイは星霜や狭間の種族、とりわけ人間の血を主食とするため、こういった施設で食料となる人間を生産することは深淵の領域が拡大した今や、彼らにとって欠かせないことなのです。
しかし、勿論それだけではなく、他に幾つかの役目を負っています。

奴隷の生産 †

星霜、狭間の種族の従順な奴隷を生産します。
奴隷たちは性奴や闘奴となって主にガルクランに飼われ、娯楽品や嗜好品として消費されていきます。
牧場で生まれた誰もが奴隷になれるわけではなく、基本的に見目麗しいもの、身体能力に優れたものが選ばれます。
そして選ばれたものは目的に応じて訓練を受け、奴隷として送り出されます。
その中で数ヶ月以上生き延びられるのは、ごく一握りです。

様々な技術の実験台 †

多様な被験体をレイブンやメタモルスの魔法実験などに提供することで、技術の促進を図ります。
これと旧時代の遺跡発掘により、深淵は星霜より高い技術を保っているのです。
実験台となって死んだものは後述の食料とされ、生き延びたものは、更なる実験に使われるか、あるいは実験の内容次第では奴隷として拾われることもあります。

工作員や神官の育成 †

牧場で生まれた、あるいは攫われてきた星霜や狭間の子供の中には、稀有な才能を持ち、あるいはガラクヴァやヴェルラグの神の神官として高い適性を持つ者が発見されることがあります。
そういった者に特別な訓練と教育を行い、洗練された工作員や敬虔な神官として仕立てあげるのも、牧場の役目です。

深淵種族の食料生産 †

深淵種族――ゴブリンやオーガなどの食料を生産します。
その原料は、生まれつき身体が弱い、醜い、何の取り柄もない、などの理由で上記いずれの目的にも使えない、使いものにならない星霜や狭間の人々です。
この役目は牧場の目的としてはおまけのようなものですが、一応、大都市の食料供給の大手の一つではあります。

「育成」の過程（知名度：16） †

Step1.素体の収集 †

まず、育成の素体となる者を収集します。
これは主に“母体”や“苗床”（多少の違いはあれど、どちらも繁殖のためだけに生かされ、繋がれている者）から生まれた子供か、あるいは外部から捕獲、誘拐されてきた者です。
数多の赤子が取り上げられ、この時点で奇形などが見られた場合は、その時点で実験台に回されるか、食料とされます。

Step2.教育と選別 †

次にこれらに洗脳教育を施します。
深淵の神々を奉じ、また、ガルクランに仕え、自身を捧げることを喜びとするように作り変えます。
闘奴、性奴、工作員、アタナトイの食料など、目的に合わせた教育も行われます。
稀有な才能を持つものや信仰の適性が発見されると、専属の調教師が付くこともあります。
この過程で、これら教育に適さないものは実験台に回されるか、食料とされます。

Step3.成長と出荷 †

全ての過程をクリアして成長した者だけが、牧場の出荷物である証明として番号入りの焼印を身体の何処かに押され、主にガルクラン相手に販売されます。
販売の形式は予約制あるいはオークションが一般的です。
星霜や狭間の種族の奴隷などを所有していることは深淵種族の中では一種のステータスとなるため、取引額は高額です。

近隣の牧場とその支配者（知名度：17） †

レングラート地方に存在することが知られている牧場は、深淵の大都市ラッタウの牧場です。
ここの支配者はアルカーヴィアスというアタナトイの実力者です。

また、ポート・ガルハザードにもあることが知られています。そちらの深淵の牧場の支配者については、アタナトイ・ロードの一人と噂されていますが、その名は知られていません。