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ケルルの森 の変更点


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知名度:8(パクタックは必ず知っている)

ルアーブルのほど近く。ファニュール川の河口域を挟んで南に広がる大きな森は、ケルルの森として知られています。この森はパクタックが多く住むことで知られています。名前の由来は、パクタックがよく利用する「ケルル」という植物で、この森にはそれが豊富に生えていることから来ています。

パクタックは、この森の半島部分に多く住んでおり、森の真ん中にある湖には『集いの地』ケルル・ミナと呼ばれる、クオ=パに捧げられた集落があります。

* 特徴 [#qcc58ad0]

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ケルルの森は、その地勢に応じてケルル・パッカ(ケルルの海)、ケルル・クープ(ケルルの大地)、ケルル・プーカオ(ケルルの丘)の3つに分かれます。

- ケルル・パッカ(ケルルの海)は、海沿いの広範なエリアで、川の複雑な河口と浅い海水が交じり合う森です。マングローブのような木々と植物が、泥とその浅い水の中に生えています。
- ケルル・クープ(ケルルの大地)は、それよりは内陸のエリアで、複数の川が森の中を蛇行して作る湿地帯です。沼や湖が点在し、パクタックの集落が多くあることで知られています。
- ケルル・プーカオ(ケルルの丘)は、さらに内陸にある、ムィムィの岩場に近い地域です。この辺りの大地は一般的な森と同じく比較的乾いており、無数の川が走っています。

** 森の危険 [#efccaa4c]

ケルルの森は、危険も多いものです。流れる川に住むワニや肉食の大型の魚、大きな蛇、そして、乾いた土地を中心に住む大型肉食動物なども、危険な敵ですが、それ以外の敵もいます。

海沿いの「ケルル・パッカ」と呼ばれる地域には、サハギンやギルマンが集落を作ることがあります。特に、サウスファニュールのデルタにかかっている部分は、サウス湿原から出てきたサハギンなどが集落を作ることが多く、パクタックとの抗争が絶えません。

また、森の南側には、海を挟んで島々があります。このあたりは(ルアーブルの海軍基地がある)メントスの目も届きにくいことから、小規模な海賊がアジトを作っていることがあります。
また、森の南側には、海を挟んで島々があります。このあたりは(ルアーブルの海軍基地がある)メントスの目も届きにくいことから、小規模な海賊がアジトを作っていることがあります。ただ、海賊が森の中に踏み込んでパクタックの怒りを買う真似をすることはほとんどありません。

** パクタックの集落 [#p9eb9d9e]

パクタックの集落は多くはケルル・クープにあり、その中でも特に、半島部分にある広い領域に集中しています。これとは逆に、ケルル・パッカとケルル・プーカオに住まうパクタック部族は少数です。パッカは水自体は豊富ですが、パクタックの主食であるパクライスの育成に不向きなのです。そして、プーカオでは集落を多数作るには乾き過ぎ、水場が足りないため、数が抑えられています。

パクタックは水を神聖なものと考え、自分たちの存在と水はバランスが取られるべきと考えています。一処に数を増やすことは、水の神聖さを損ない汚すと考えているため、人間が考える「町」のようなものは存在しません。彼らは部族単位で集落を作り、また、部族が大きくなった場合、適正な数だけ残して新たな場所に集落を作ります。

''◆パクタック集落の作り''

一般的なパクタックの集落は、水にほぼ囲まれるように作られ、また、その中に大きな水の貯まりがあります。
水の貯まりでは彼らの主食であるパクライスが育てられ、ピョルトもその中に住んでいます。大人たちはその周囲に木々で骨組みを組み、ケルルなどの草を編んだものをかけた高床式の家に住むのが普通です([[参考:高床式住居>http://taiwaning.zening.info/taidon/photo/Dscn6012_m.jpg]])。

パクタックの集落は、水に守られているため、陸上生物の侵入には強いものです。そして、水柵などによって大型の肉食魚などの完全水棲生物の侵入も抑えられていますが、水と陸の両方に強い生物には、これらの守りもそう強くありません。
ケルル・パッカやデルタ側にはサハギンやギルマンもおり、彼らとの抗争は絶えません。また、集落の水の貯まりに住むピョルトが忍び込んだ大きな蛇に襲われることはよくあり、川に住むワニは大人のパクタックにとっても危険な相手です。

** 『集いの地』ケルル・ミナ [#t77dc8f9]

半島部分にある巨大なケルル・クープの真ん中には比較的大きな湖があり、その湖の中心にある島には「ケルル・ミナ」という集落があります。そこは、クオ=パに仕える神官たちが住まっており、パクタックの各部族の者達がその地に定期的に集い、重要な決定と祭りを執り行います。
また、各々のパクタック集落は、毎年、ケルル・ミナを守る人員を出しています。これに選ばれるのは栄誉なこととされています。

''◆交易場所としてのケルル・ミナ''

パクタックは小集落に分かれて点在して住んでいますが、長らく外敵に晒されてきた歴史があり、また、水は流れるものだというのも理解しています。そのため、外の情報を集めること、そして、自分たちが集うことの重要さを理解しています。そのために使われるのが、ケルル・ミナです。
ケルル・ミナは、ほぼ毎日、どこかしらの集落のものは立ち寄っており、人間たちが「商館」とでも呼びそうな、交易と情報交換のセンターとしての役割を果たしてます。

また、森の外に住む人間たちとの交易も、ここを通して行われるのが一般的で、ケルルやパクライス、パクワインなどが重要な交易資源となっています。
清らかな水にその文化と生存を立脚するパクタックは、自然と共に生きる種族として高い精神性がありますが、金属に関する技術がなく、文明的には素朴です。そのため、金属武器/金属道具などは、この交易によって人間から入手し、活用しています。

''◆ケルル・ミナの集会''

ケルル・ミナはクオ=パの聖地であり、クオ=パの大祭司によって治められています。また、ケルルの森に住まうパクタックの全集落評議会や会合が開かれる土地でもあります。そのため、ケルル・ミナの長(クオ=パの大祭司)は、人間など森の外に住むものからは、森の支配者とみなされることもあります。

ただ、実際には、クオ=パの大祭司は、パクタックの有力者でありますが、支配者ではありません。
パクタックは全員が納得するまで議論を続けるという特質があります。人間はそれをカエルの大合唱と評したりするわけですが、集落においても、長は集団の中の第一人者であって、支配者ではありません。それと同じくケルル・ミナの大祭司も、その意見は尊重され、多くの場合、その意見が大勢を決しますが、票計算で言えば1票でしかないのです。

人間からすれば極めて非効率的な統治制度のように見えますが、パクタックは連帯感が強い種族です。「他所の川のことは関係ない」とは考えず、「他所の川のことは、明日は自分の川におきる」と考える種族のため、結論を出すのもそう長くはかからないのです。大抵は。

また、パクタックは宴会が好きなため、様々な会合の後には宴会が開かれ、パクライスや森と水の恵み、そしてパクワイン(パクライスで作ったお酒)を楽しみながら、様々な話で花を咲かせます。
* 人物 [#d881dacb]
** 『母なる水』大祭司パル=クエルパ [#p835bb13]
- 役職:クオ=パの大祭司
- 属性:パクタック、女、老齢
- ケルル・ミナに住まうクオ=パの大祭司で、パクタックからは尊敬を込めて『母なる水』と呼ばれることもあります。長らくクオ=パの大祭司となっている彼女は、大変な老齢で、今ではケルル・ミナにある住居から動くことはめったにありません。しかし、会話を好む彼女は、様々な世事に通じています。また、大変知恵が高く、洞察に満ちた発言は聞くものの心に染み渡ります。



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