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オリジナルモンスターの作り方 のバックアップ(No.5)
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- 5 (2013-04-28 (日) 09:14:30)
(書きかけ)
GMをしていると、どうしても公式にあるルールブックのモンスターだけではシナリオが思い浮かばなかったり、物足りなかったりすることが多々あります。
そういった場合、オリジナルモンスターを作成する事が多々ありますが、オリジナルモンスターをどのように作ればいいかわからないという方も多いかもしれません。
ここではそういった方のためにモンスター作成の指針について、記述しておきます。
あくまで、データ面に関してのみとします。
Step1:モンスターのコンセプトを決める。 †
まず初めに、どのようなモンスターを作るかを考えます。力で圧倒するタフな巨人、空を飛びブレスを吐いてくる怪鳥、海に潜む多足の海獣など、おおよそこのようなモンスターを作りたいと決めておくと、キャラクターとしてブレにくくなるのでよいでしょう。
Step1-1 †
以下の表は簡単な質問形式で、どのようなモンスターを作成するかを決めることができるものになっています。参考程度に。
種族は? | 妖精or妖魔or精霊or巨人or幻獣or動物or植物orアンデッドor魔法生物orデーモンor人族orガルクラン |
---|---|
大きさは? | 小さいor人間並みor大きいorかなり大きいor非常に大きい |
見た目の特徴は? | 長い鉤爪を持っている、翼が生えている、鋭い角がある、鱗があるetc |
┣空を飛べる? | Yes or No |
┣水中で呼吸をできる? | Yes or No |
┗Etc | Yes or No |
身体能力の長所は? | 力が強い、足が素早い、体力がタフ、皮膚が硬い、精神力が高いetc |
身体能力の弱所は? | 足が遅い、力が弱い、体力がもやし、皮膚が柔らかい、ないetc |
武器は? | 鉤爪、牙、角、体当たり、尻尾、腕、素手etc |
どんな性格? | 臆病、勇敢、感情がない、攻撃的、暴力的、慎重、腹具合によるetc |
どんなところに住んでいる? | 洞窟、草原、森、人里、川、海etc |
弱点はある? | Yes or No |
同種同士で群れる? | 群れない、数匹で群れる、十数匹で群れる |
魔法が使える? | Yes or No |
┗どの魔法が使える? | ソーサラー魔法、シャーマン魔法、プリースト(&ダークプリースト魔法)、ドラゴンプリースト魔法 |
Step2:基礎データの作成 †
次に上記で決めたコンセプトや特徴から基本データを決めていきます。
Step2-1:モンスターレベル †
まずモンスターレベルから決定します。このレベルで敵の基本能力が大きく変動するので、非常に重要です。
基本的にモンスターレベルは私見ですが、以下の表に対応する程度が望ましいでしょう。ただし、レベルだけ揃えればよいわけではないのでその点にはご注意ください。
モンスター数\PT人数 | 一人 | 二人 | 三人 | 四,五人 | 六人以上 |
1 | PT平均Lv‐1 | PT平均Lv | PT平均Lv+1 | PT平均Lv+2 | PT平均Lv+2,3 |
---|---|---|---|---|---|
2 | PT平均Lv‐2 | PT平均Lv‐1 | PT平均Lv | PT平均Lv+1 | PT平均Lv1,2 |
3~5 | PT平均Lv‐3 | PT平均Lv‐2 | PT平均Lv‐1 | PT平均Lv | PT平均Lv+1 |
なお、数が多い場合はあまりタフな敵は出さない方が長引かないためよいでしょう。
Step2-2:敏捷度 †
次に敏捷度を決定します。敏捷度は敵の俊敏さを表しており、回避力、行動順に直結する能力です。
巨体を持つ敵は総じて、敏捷度は低いことが多く、また、タフであったり固いものが多いため、10程度に設定しておくとよいでしょう。特に特筆すべき素早さの特徴がなければ、12~16程度が望ましいでしょう。
Step2-3:移動力 †
次に移動力を決定します。基本的に敏捷度が基準に考えられ、鈍ければ3分の2か3分の1、巨大であったり、4足で移動出来るなどの場合は1.25~1.5倍、場合によっては2倍まで上げてもよいかもしれません。
また、移動力は陸上の移動力だけではなく、水中、地中、空中などの移動力も含まれることもあります、そういった状況に応じて得手不得手でおよそどれほどの移動力か換算しておくとよいでしょう。
Step2-4:攻撃力(命中力) †
次は攻撃力を設定します。攻撃力は 攻撃回数、攻撃の種別、モンスターの出現数によって決定されます。
まず攻撃回数ですが、基本的にこれはモンスターのタイプによって変化します。たとえば、人型である、妖魔、妖精、巨人、人間は基本的に攻撃回数は1回です。幻獣においても、ミノタウロスなど人型をとっているものは多くは攻撃回数が一回のみとなっております。一方で動物や幻獣などで人型とは全く異なるタイプは、自身が肉体の武器を全て駆使するため、回数が多くなっています。
主に、牙、鉤爪、鉤爪、尻尾 などのいずれかの組み合わせが多く、どれもあまり群れることが少ないタイプになっています。
一方で先ほどの人型は複数形で出現することが多い、あるいは非常に強力な力を持っているか、魔法技能など特殊な力を持っていることが大半です。もし人型で複数回攻撃をさせる場合は、二刀流ルールのように命中にー2のペナルティをつけるとよいでしょう。
また、角や牙、尻尾などの武器は威力が高かったりするなどするため、攻撃点が-1されることが多いです。威力や組み合わせと相談して決定しましょう。
Step2-5:打撃点 †
次はどれだけの威力があるかという打撃点の決定です。打撃点は敵キャラクターによって振れ幅が大きいため、以下の式を基準に計算することをお勧めします。
モンスターレベル-1+推定筋力ボーナス+[(推定筋力+武器ボーナスレーティングCritical値:武器基準)の期待値]
期待値の算出については完全版のモンスターデータの乗っている最後のページに表がありますのでそちらを参考にするとよいでしょう。
クリティカル値と武器ボーナスはわからなければ、武器に例えるとどれに相当するかを考えて計算するとわかりやすいと思います。
Step2-6:回避点 †
次に回避点です。この計算は次のようにするとよいでしょう。
ML+6+[大きさによるペナルティorボーナス]+[金属鎧によるペナルティの有無]
大きさによるペナルティは以下の通りです。
小さい:+1 人、小人程度の大きさ:±0 大きい(2m~3m程度):-1 かなり大きい(3m以上7~9m以下):-2 非常に大きい(非常に大きい):-3
上記の大きさを考慮する場合、小さいほうは打撃点やHPが低く、大きいほうは、打撃点やHPあるいは防御を高くするとよいです。
Step2-7:防御点 †
防御点はおよそ、相場が決まっており、以下の通りになります。
防具なし/非常に柔らかい:ML+1 軽装/柔らかい:ML+2 硬い皮鎧/普通:ML+3 やや軽い金属鎧/硬い:ML+4 重い金属鎧/とても硬い:ML+5
更に、MLが8以上の場合は防御点を1点上げてます。
Step2-8:生命点 †
生命点はその敵の大きさや力強さと、レベル帯を考慮すると良いでしょう。
装備が整っていない低ランクでは、あまり高いHPにしてしまうと長引く事が度々あるため、あまりオススメ できません。高ランクであれば、敵の数にもよりますが、ある程度高くしても問題はないことでしょう。
ランク帯\生命力の高さ | 低い | 並 | やや高い | 高い | 非常に高い |
Cランク | 9〜11 | 12〜14 | 15〜17 | 18〜20 | 21〜24 |
---|---|---|---|---|---|
Bランク | 10〜12 | 13〜15 | 16〜18 | 19〜21 | 22〜25 |
^Aランク | 11〜14 | 15〜18 | 19〜22 | 23〜26 | 27〜30 |
Sランク | 12〜16 | 17〜20 | 21〜24 | 25〜28 | 29〜 |
SSランク | 13〜17 | 18〜22 | 23〜27 | 28〜32 | 33〜 |
Step2-9:精神点 †
精神点は種族や知能によって大きく変動します。
種族 | 精神点 |
動物 | 人間などを除き、基本的に6〜10程度。スパイダー系やポイズントードなど一部5以下のものも |
---|---|
魔法生物・アンデッド・植物 | 自我を持たない(知能が命令を聞く、なきにひとしい)場合、総じて-(精神点なし)になります。それ以外の場合は非常に様々です。 |
幻獣 | 知能:高い=20前後 知能:人間並み=16前後 知能:低い・動物並み:10前後 |
精霊 | ドライアードを含む下位精霊(ML5以下):20 中位精霊(ML6~?):25 上位精霊(ML18):60 |
巨人 | 一部例外を除きおよそ14~16 |
妖魔 | 知能:低い=10前後 知能:人間並み=14,15 知能:高い=18前後 |
妖精 | 17前後 |
異界の魔物/デーモン | 最下位デーモン=12~16 下位魔神:18~20 中位魔神魔神 |
例外となるモンスターもいるため、全てこの通りというわけではありませんが、目安としてはおよそこれくらいでしょう。
Step3:特殊能力の決定 †
最後にモンスターの特殊能力を決定します。
Step3-1:基本特性 †
まず最初に基本となる特性を決めます。
基本特性は、そのモンスターが持つ肉体的な能力です。
適応能力・特異体質・弱点に分類されます。
種別 | 能力一覧 |
適応能力 | 水中適応、雪上適応、氷上適応、炎に強い、炎無効、冷気に強い、冷気無効 |
---|---|
特異体質 | 鋭敏な感覚・空中、透明、再生、毒病気に冒されない、精神攻撃を無効、魔法に強い(精神抵抗+2)、浮遊、 |
弱点 | 炎に弱い、冷気に弱い、治癒魔法でダメージ、日の光に弱い、塩に弱い、魔法に弱い(精神抵抗-2)、血を吸わなければ1日ごとに精神点or生命点‐1 |
モンスターによってはこれらの能力を全く所持していないこともあります。
Step3-2:特殊攻撃 †
次にモンスターが持つ特殊攻撃を決定します。肉体的能力から魔法的な能力まで様々です。
種別 | 概要 | 一覧 |
攻撃付随系 | 攻撃が命中した場合発揮される能力です | 毒(ダメージ、麻痺等)、精神奪取、吸収、酸、締め付け、丸呑み、吸血 |
---|---|---|
主動作系 | 近接攻撃や魔法などの手番の代わりに使用される能力です | 炎を吐く、咆哮、光線、 |
自動発動系 | 手番を消費せず特定のタイミングで発揮される能力です | 視線、毒の散布、猛毒の血(バジリスクなど)、幻覚の霧 |
これらの能力は必ずしも取得している必要はありません、また、数は絞ったほうがよいでしょう。
Step3-3:ルーンマスター系能力 †
次にモンスターが取得しているルーンマスター能力です。
ルーンマスター能力は基本的にプリースト(orダークプリースト)、シャーマン、ソーサラーが考えられます。
モンスターにおけるルーンマスター能力は、そのモンスターの特性から判断して慎重に決めましょう。
例えば、知能が動物並み以下のモンスターがルーンマスター能力を取得していることはまずありえないでしょうし、魔法生物がプリーストやシャーマン技能を持っていることは非常に考えがたいです(もちろん例外がないとは限りませんが)。
また、ルーンマスター能力は非常に強力な特殊能力です。ルーンマスター能力を所持している場合、ソーサラーLv+3、シャーマンLv+2、プリースト(orダークプリースト)+1のML程度の強さはあると考えたほうがよいでしょう。
- 例
‐‐グルネルはML5であり、能力もそれに準拠してはいますが、ソーサラーLvは5存在します。単体で敵として出した場合ならば、そこまで大きく脅威でもありませんが、例えばグルネルを後衛として、前衛にラグナカングなどを配置した場合は、ML8相当の力を発揮しうるということです。
ただし、特定の能力のためにルーンマスター能力を所持している場合があり、使用する呪文にGMとして制限をかける場合は多少強力にしてもよいかもしれません。
- 例
‐‐ラミアがソーサラー魔法を4Lvまで取得しているのは人に化けるシェイプチェンジのためといっても過言ではないでしょう。その為、GMはラミアにシェイプチェンジ以外の能力は使わせない、あるいはファイアボールやライトニングなどの攻撃魔法は使用しないという制約をつけることで、シャーマンなどのルーンマスター能力を取得させたり、敵を増強させてもよいかもしれません。
Step3-4:そのほかオリジナル系特殊能力
高レベル戦闘や、敵単体となる場合、敵モンスターに独特の特殊能力を付与させるとより白熱した、あるいは緊迫した戦闘を演出できることがあります。GMはオリジナルのモンスター或いは既存モンスターの亜種に、特性に応じてそれぞれ特有の能力を取得させてもよいでしょう。
これらの能力についてはオリジナル特殊能力の作成?で記載します。
Step4:最終調整 †
さて、上記のすべてを記入し終えたらもう一度モンスターの能力値を眺めてみてください。特殊能力を付与したことで強力になりすぎていたり、よく見るとバランスが悪いというケースが多々あると思います。
とりわけ強力な特殊能力を持っているモンスターは、それだけでかなり高い能力を保有していることがあります。
そういった場合はどこかの能力を劣らせたりすることでバランスをつけるとよいでしょう。(例えばHPが高く、防御も高く、回避も高い、というモンスターはたとえ攻撃能力が低くても非常に厄介であり戦闘時間を悪戯に伸ばすだけでそのようなバランスであればいずれかの能力を下げて調整すべきでしょう)
基本的にモンスターのバランスは理論の次に経験と勘が求められますから、最初のうちはうまくいかないことも多いかもしれません。ですが、より多くGM時に積極的に活用し、経験を積むことでより確実なものになるですから臆せず使っていくとよいでしょう。
もし自信がない場合は、GM慣れをしているプレイヤーさんに相談するのもよいでしょう。
以上がオリジナルモンスターの作成方法についてです。
ただしこの方法は筆者が使用している方法に過ぎず、必ずしもこれが正解というわけではありません。上記の中に間違いも含まれていないとも限りません。ですから、必ずしもこれに縛られる必要はありません。
また、モンスターはセッションを盛り上げるための要素の一つであって、それだけがセッションを楽しいものにするわけではないことはしっかりと覚えておきましょう。