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騎士
この項では、エンファータ世界における星霜種族、とりわけ人間の役職の一つである「騎士」について解説します。
概要 †
エンファータ世界にとって、騎士とは「特別な地位」であり、かつ、「貴族に仕える私兵」のことを指します。騎士の多くは街や村、都市を治める貴族達の下で働き、その敵である深淵などとの戦いに身を置いています。
騎士は、生まれの貴賎は問われません。そのため、貴族により叙任されることで、誰であっても騎士を名乗ることが出来ます。名誉的なものでもありますが、その本質は特定への対象に仕える者であることを示し、冒険者や傭兵とはまた違う存在であることを示すものです。
また、騎士の地位を獲得することは、立身出世の第一歩と見做されています。仕える主の出世に応じて、自分も引き立てられたりすることがありますし、他の貴族に認められるなどで、爵位と領地を得られることもあります。勿論、認められるほどの力を発揮できるかどうかは、仕える主の力量や環境によって有利不利があるので、主を選ぶのは大事です。
騎士とは †
騎士は、貴族達に騎士として仕えることを要請され、それを受けて叙任された者がそう名乗ります。騎士達はその貴族の命令に従う代わりに、約束された待遇を得て生活します。
エンファータ世界の星霜の間には、常備軍というものが多くは存在しません。深淵と精力的に戦っている、一定以上の力を持つ存在なら話は別ですが、そういったものも星霜には多くはないのです。かといって、ゼロかというとそうではなく、深淵の軍勢から星霜の地を護るために、傭兵や冒険者といった浮動の存在ではなく、常に確実な戦力となることを期待された者が存在します。それこそが騎士です。
冒険者や傭兵と大きく異なる点は、まず、その土地に根ざすことです。貴族というのは殆どの場合、ある土地や地域において何かしらの権限を持っている存在であり、その彼らに仕えるということは、その土地や地域に密着した存在となることを意味します。
次に、殆どの場合は安定した俸給などを受け取れることです。冒険者や傭兵というのは依頼を受けて、それを達成することにより報酬を得て、それによって生活します。騎士は貴族の命令に従い、自分の意志のみによる自由な行動は許されませんが、その代わりに安定した待遇、約束された俸給などの元に生活することが殆どです。
誰かの役に立つ存在という意味では騎士も冒険者も傭兵も近いものです。騎士は、その対象が貴族という限定的なものであるということだけなのです。
仕事内容 †
- 主君である貴族の命に従って行動する。
騎士に求められるのは、唯一これだけです。
ただし、命令がなければなにも動けないゴーレムと違い、騎士は人間ですから、命令がないからといって、何をしてもいいというわけではありません。空いている時間は鍛錬や学問など、自らの価値を高めるために費やされるべきですし、また、仕える主のために役に立つように動く(不名誉や被害を与えない)ことは大前提として、騎士の生活すべてを律します。
また、領地経営を行う貴族にとって、騎士を使う定番のような仕事があり、たいていはその任務に割り振られます。そして、武力を持つ大事な部下ですから、大抵の場合、それぞれの騎士の向き不向きや人間性などを考慮し、本人の希望なども聞いた上で、任務を与えるのが普通です。
以下では、騎士の主な仕事内容を列挙します。
- 巡回
- 貴族の領内を巡回して、見回りをする任務です。モンスターやゴブリン・オーガ・サハギンなどの深淵種族、敵対的な種族、山賊や海賊など、常に危険が存在する世界ですので、所領の安全を保つには欠かせない仕事です。また、巡回騎士は、領内の村々などを視察することで、人々の生活に問題が発生していないかどうかもチェックします。「領地経営の要諦は巡回にあり」と言われる所以です。
- 防衛
- 領内の砦や主要な街、領主の館など、重要な施設を守る任務に付く仕事です。また、領内に敵が侵入してきた際の迎撃・排除もこれに含まれます。
- 護衛
- 貴族からの信頼が篤い騎士は、貴族やその家族、重要な家臣などを護衛する任務につくことがあります。貴族や主要な家臣たちからさらに評価を得る機会も多く、いわば出世コースといえるでしょう。
騎士の裁量権 †
任務中の騎士は、その任務を達成するために、かなりの裁量権があります。
特にそれは軍事に関する事柄においてそうです。
リアルタイムに変化していくトラブルの現場においては、その場にいる最も位の高い騎士が、仕える主の不利にならない範囲において軍事行動の全てを決する権限があります。もちろん、離れた場所にいる上官や主の意向をお伺いできる余裕が有る場合は、相談し、命令を待つのが基本ですが。
◆具体例
- 領内の村ならば、村長に変わって自警団などの指揮をとることができる。また、戦力になりそうなものを徴発して防衛に当たらせることができる。
- 防衛に関して、冒険者などを雇い入れることが可能な状況であれば、それに関する詳細について(経費、内容等)、その場にいない上の者の許可を得ずともよい。
- 防壁や見張り櫓の修繕などについて、緊急時の場合、その命令と監督ができる。また、その費用を村に負担させることができる。
騎士団 †
騎士たちを組織化した軍事力 ―― それが「騎士団」です。
貴族は、その経済力や所領の大きさに応じて複数の騎士を抱えることで騎士団を組織化しており、モンスターや外敵などから領地を守り、治安を維持するために活用しています。
詳しくは「騎士団」のページを参考にしてください。
関連カテゴリ †
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