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カマラム
- 19/11/19:この種族はPC種族として正式採用されました。なお特典種族となります。
私がカマラムたちの集落についた時は驚きました。
カマラムたちは確かに『第三の目』と呼ばれる外見こそ異様に映りますが、姿かたちはあまり私たち人間とそう大きく変わりはありません。ですが、彼らの集落には立派な石造りの『寺院』が立っており、そこでは髪をそり落とした『僧』と呼ばれる神官たちが神聖語で抑揚のない歌を歌い続けていました。
聞けば彼らは聖句と呼ばれる平穏を願う歌のようなものを読み上げる事で、外敵を集落に寄せ付けない力があるのだとか。
(中略)その後、私は彼らと一夜を過ごしましたが実に暖かく、優しい人々であり、形は違えど信心深い善き者たちであると知りました。
ただ、やはりあの聖句を聞き続けるのは、どうにも耳が慣れないものだと蓮の茶を飲みながら感じ入るのです。
――――――――――――とある冒険家の手記―――
カマラムはラクナウ地方に住んでいる星霜種族です。額に『第三の瞳』と呼ばれる目を持ち、様々な能力を有しています。人間よりも体躯はやや大柄で、およそ性格は温和で他者に対する尊敬、尊重を大事にする種族です。
彼らは他の種族に比べてかなりの数のプリーストが存在します。星霜種族であり、〈神〉(そしてナインズ)を信仰していますが、レングラート地方における九大神信仰とは大きく異なる信仰の在り方をしています。
カマラムの冒険者などがレングラートに来ることもまれにありますが、レングラート地方では珍しい種族です。
種族の特徴 †
- 額のあたりに、『第三の目』と呼ばれる不可思議な能力を持つ目を持っています。
- 他者のために祈り、助け合うことを是とする種族で、多少敵対しても、極力話し合いで収まる事を臨みます。
- 修行の一環で世に出て人々を助ける事を行う行為があり、その過程で冒険者になる者がいます。
種族スペック †
平均身長 | 180cm(女・男) |
---|---|
成人年齢 | 15歳 |
平均寿命 | 100歳程度(最大寿命は150歳前後) |
使用言語 | 共通語、ジャイアント語 |
生活費 | 30×2Dルクス |
能力ダイス | A:1d6+1 B:1d6+1 C:2d6+3 D:1/2d6 E:2d6 F:1d6+6 G:1D6+6 H:1D6 |
能力(低/高) | 器用4/14 敏:7/22 知力6/18 筋力9/24 生命14/24 精神8/18 |
能力(平均) | 器用9 敏捷14.5 知力12 筋力16.5 生命19 精神13 |
種族設定 †
カマラムの特徴 †
カマラムは額に第三の目、と呼ばれる瞳が備わっている星霜種族です。元は巨人族だったそうで、他者を傷つけぬことを誓い、そのために滅びてしまったのを哀れに思った〈神〉が、蓮の花から蘇らせたと言われています。
ジャイアントの系譜だけあり、大柄で筋肉質な種族ですが、神話の誓いからか、比較的穏やかな性格の種族で、無用な争いは好まない者が多いです。
カマラムは宗教的な種族で、稀に人間など他の星霜種族の社会に住む者もいますが、ほとんどは彼らの寺院に住んでいます。彼らの寺院は実質的にカマラムの町のようなもので、全てがプリーストなわけではなく、僧院を守る兵士であったり、食べ物を狩る狩人であったりと、プリ―スト以外の者も僧院を維持するために働いています。
また、ラクナウ地方では、九大神(ナインズ)も、額に目を持つ、三つの目を持つ姿で描かれることがあります。その影響もあって、第三の目を持つカマラムは人間などからも神聖視されています。ただ、ラクナウ地方以外ではその目を隠していることも多々あります。
なお、彼らの僧院は、隔絶した山の高地から星霜の街の近くまで、ラクナウでは各地にあります。星霜の住まう所に近い場合、積極的にふれあい、星霜の困りごとを解決しています。
『第三の瞳』 †
人間に外見の近いカマラムをカマラムたらしめるのは、第三の瞳の存在といっても過言ではないでしょう。
カマラムには左右の眼だけではなく、ひたいにも眼が存在します。個体差はありますが、基本的には左右の眼と同じサイズで、時折通常の眼球よりも大きな瞳をもって生まれてくることがあります。この瞳は〈神〉の天恵によってナインズの力の一部を与えられたとされています。
この第三の眼の種類は千差万別で、歴史上では未来や過去を見通したもの、他者の因果に干渉するものなどの超常的な能力を持つ者があることが確認されています。
そういった強力かつ希少な第三の眼を持つ者たちは『選ばれし者』と呼ばれ、幼い頃から力の使い方を学ぶこととなり、カマラムたちの将来を担う者たちとして選ばれます。ただ選ばれしものは生まれてから自由というものが殆どありません。それに耐えられず脱落する者や適性が無いと判断された場合、入念な封印処理が行われ、普通の第三の眼と同じ程度の力まで力が減衰します。
カマラムの信仰 †
カマラムも、他の星霜と同じく〈神〉(そしてナインズ)を信仰しています。ただ、カマラムの神官(僧と呼ばれてます)は、〈神〉を中心に信奉しています。そのためレングラートの信仰などと違い、ナインズの一柱を選ぶことはありません。
カマラムは僧が多い種族で、自分たちの寺院を作り、そこで修行をし、また、外に出て星霜の他の者たちを助けたりしています。そのため、その生活は宗教的で、その信仰において聖句と呼ばれる呪文のような言葉を大事にします。聖句は神々の名だけの短いものから、願いや神の教えを纏めた長い(経のような)ものまで様々あり、そのフォーマットは決まっています。
カマラムの僧は、その聖句を大勢で唱え続ける事が、一族、周囲の人々、そして星霜すべてに平和と守りをもたらすと信じています。
また、彼らは価値観がやや特殊で、たとえゴブリンであろうとも、みだりに殺生することはあまりよくない事だと思う傾向があります。もちろん、カマラムも考え方は様々なので一概に言えませんが、プリ―ストになるようなカマラム僧(神官)達はそう考えています。極力平和的で終わるならそれが良いと思う節があります。
ただ、それでもなお立ち向かってくる場合、自分たちを守るために彼らは戦います。
『蓮の人』 †
カマラムたちの神話によれば、カマラムは元は巨人族で、神に誓い、他者と争いをしないことを貫いたため滅びたところを、それを哀れに思った〈神〉によって蓮の花から再誕した種族だと言われています。
そのため、カマラムたちにとって蓮とは非常に重要なシンボルでもあり、身近なものです。それゆえ、『蓮の人』という意味でカマラムと呼ばれています。
死生観 †
カマラムにも、人間などのナインズ信仰と同じく、死後は、死の国へ行った後、再び現世に生まれ変わるという思想があります。ただ、カマラムは、そうして何度も輪廻転生を繰り返すことで、いずれ『悟り』を得て解脱し、より神々に近い処へ自らの存在と魂を昇華させることができると信じています。
そのため、死については達観しており、(不死に変質するのでもない限りは)死は次の生の始まりだととらえて否定しません。
また、カマラムの最高位のプリーストには、リーンカーネーションの代わりに、死した際に解脱へと至る奇跡があると言われています。
カマラムの生活 †
カマラムたちは自分たちの寺院に住んでいます。
寺院の中での生活は、階級によって大きく異なりますが、少なくとも一般階級は、あまり人間と暮らしは大差ありません。両親に育てられて15歳になり成人の儀が終われば晴れて大人の仲間入りをし、手に職を付けていくこととなります。ただ、一般階級でも「僧」を志す者もおり、そうした者たちは数年修行したのち、一度外の世界に出る事となります。聖句を寺院内で唱えるだけでなく、様々な地域に赴いて聖句を唱えたり、あるいは冒険者のように自らの力で冒険者となる者も少なくありません。
修行に出た僧の大半は寺院に戻ってくることはありません。もちろん旅の半ばで倒れる者もいますが、必要を請われ、星霜の村や町で神官/僧として迎え入れられるケースも多く、寺院もこれを是認しています。一方で冒険者生活にハマってしまい帰ってこなくなるものもいますが、彼らもまた人々を救う行いを行っているため、これをとがめられることはありません。
レングラートのカマラム †
カマラムはレングラート地方では珍しい種族ですが、第三の目を隠して、人間に溶け込んでいる者は存在します。第三の目が晒されることとなれば、当然驚かれる事でしょうが、プリースト技能を持っていれば信用を得る事は難しくないでしょう。ちなみにプリースト技能を持つカマラムはどこかしらの神殿に身を寄せていることが多くあります。
信仰の在り方は大きく異なるものの、信ずるものは同じであり、同じく深淵に敵対する星霜種族であるため、おおよそ受け入れられています。アグ=ヴァ神殿やヴァル=ノレル神殿、ティガ=タルナ神殿を特に好むことが多いようです。
種族ルール †
- 第三の目:カマラムは額に魔力を宿した目があり、個人個人で異なる能力を持っています。
(キャラクター作成時、第三の目の能力からひとつを選んで追加能力の欄に書き加えてください) - 巨人の肌:カマラムの肌は堅く、防御レートを+5しますが、ソフトレザー以上の鎧を着ている場合、その肌と鎧が干渉して動きが阻害されるため、回避が-1されます。また、ハードレザーまでの鎧しか着ることができません。なお、グラップラー技能アビリティ〈護身〉を使用した場合も、回避が-1されます。
- カマラムの信仰:カマラムの信仰は、星霜と同じく〈神〉およびナインズですが、ナインズの中の特定の神を選びません(あえていうなら〈神〉を信仰しています)。
- 蓮の人:カマラムがプリ―スト技能の奇跡を使用する場合、MPの消費を1減らすことができます。これは、拡大などを行った場合、最後にー1する処理となります。(最低でも1は消費します/固定消費の呪文等や、ダメージには適用されません)
- 瞑想:カマラムが儀式を行う場合、儀式にかかる時間を半分にすることができます。または、儀式補助で参加する場合、「呪文が使えない人間が参加する場合」のルールに必要な人員を半分にすることができます。
- 制限技能:シャーマン技能、ソーサラー技能、シーフ技能は、生まれによるもの以外では習得できません。
第三の目のアビリティー †
第三の目はカマラムたちが総じて所持している能力です。
この目の力は、常に使うことができます。ただしこれらの効果は魔法のように拡大を行うことはできません。
名称 | 概要 | 効果 |
<緋眼> | 紅の瞳はアグ=ヴァ のごとく皆を支え守る | 「カバーリング」の宣言時に、対象を二人まで選ぶことができる。また、カマラムプリースト5レベルの追加呪文に《バトルソング》、7レベルの追加呪文に《ディバイン・アーマー》の奇跡を追加する。 |
<透眼> | 茶の瞳はアグラ=イヴァナのごとく世界の理を瞳に写す | 直感を高め、シーフ・レンジャー・スカウト技能の知力を修正とするあらゆる判定に+1 |
<鷹眼> | 紺の瞳はクオ=ルートのごとく遠くを見据える | 遠くを見渡す場合に限り、探索判定の修正に+1、或いはあらゆる射撃・投擲武器による攻撃判定の修正に+1 |
<翠眼> | 翠の瞳はソル=パルのごとく本質を見抜く | あらゆる知識判定の修正に+1。また、カマラムプリースト3レベルの追加呪文に《インスピレーション》と《ウィークポイント》の奇跡を追加する。 |
<直眼> | 空の瞳はレ=ティオンのごとく未来を見る | 敵の攻撃の未来を見て、回避判定の修正に+1 |
<癒眼> | 紫の瞳はヴァル=ノレルのごとく癒しを高める | 《キュア・ウーンズ》《キュア・ポイズン》《キュア・ディジーズ》などキュアと名のつく奇跡の使用時、魔力に+1 |
<光眼> | 白の瞳はアル=グラムの光のごとく闇を視る | グラップラーアビリティ《盲眼》と同等の状態を得て、暗闇ペナルティーを半減します。また、幻覚に対する抵抗判定、不審判定時に修正に+1 |
<涅眼> | 黒の瞳はティガ=タルナ のごとく意思を強める | 精神抵抗および生命抵抗の修正に+1。なおこの効果はカウンターマジックなど他の効果と重複します |
<彩眼> | 金の瞳はト=テルタのごとく心を開く | 話術の判定および交渉による判定の修正に+2。また、バード呪歌の判定に+1する。さらにカマラムプリースト1レベルの追加呪文に《ラック》の奇跡を追加する。 |
<視眼> | 魔無き瞳は、眼前を捉える | 近接武器での攻撃および細かい作業の判定の修正に+1 |
作成時に上記の中から一つ選んで記載してください。
カマラムプリースト追加呪文 †
- プリースト共通追加
- カマラム神官も、プリースト追加魔法のプリースト共通奇跡は使用可能です。
- 《ピース》
- カマラム神官は、3レベルになった際、この奇跡を自動的に使用できるようになります。
- 《モークシャ》
- カマラム神官の10レベルの奇跡です。《リンカーネーション》の代わりに、解脱し、より神に近い存在へと自らをの魂を高めることができます。
出自表 †
出目 | 所属社会 | 出自 |
2 | 人間社会育ち | 「1」、「2」から選択 |
3〜9 | 僧院一般階級育ち | 「1」から選択 |
10~12 | 僧院上位階級育ち | 「1」、「3」から選択 |
キャラクター作成掲示板では、上記の中から1つが提示されるので、そこに『出自表「番号」から選択』と書かれていた場合、下記の対応する出自表「番号」から1つを選んでください(指定された表の中にあるものならどれを選んでも構いません)。また、これはPC用の生まれ表であり、NPCや種族一般の職業割合を示しているものではありません。
出自表「1」 †
出自 | 技能名 | レベル | 説明 |
神官 | プリースト技能 | 1レベル | 経験点2500/3500 社会点10/10 |
猟師 | レンジャー技能 | 1レベル | 経験点3000/3500 社会点10/10 |
語り部 | バード技能 | 1レベル/1レベル | 経験点3000/3500 社会点10/10 |
識者 | セージ技能 | 1レベル | 経験点3000/3500 社会点10/10 |
戦士 | ファイター技能 | 1レベル | 経験点2500/3500 社会点10/10 |
僧侶 | 一般技能:クレリック技能 | 3レベル | 経験点3000/3000 社会点10/100 |
出自表「2」 †
出自 | 技能名 | レベル | 説明 |
精霊術師 | シャーマン技能 | 1レベル | 経験点2000/3500 社会点10/10 |
魔術師 | ソーサラー技能&セージ技能 | 1レベル/1レベル | 経験点1500/3500 社会点10/10 |
盗賊 | シーフ技能 | 1レベル | 経験点2500/3500 社会点10/10 |
銃士 | ガンスリンガー技能 | 1レベル | 経験点:3000/3500 社会点:10/60 |
銃戦士 | ガンドッグ技能 | 1レベル | 経験点:2500/3500 社会点:10/60 |
拳闘士 | ファイター技能/シーフ技能グラップラー技能 | 1レベル/1レベル | 経験点:2000/3500 社会点:10/60 |
呪闘士 | トランスコンバット技能+ウェアブル技能 | 1レベル/1レベル | 経験点:2000/3500 社会点:10/60 |
出自表「3」 †
出自 | 技能名 | レベル | 説明 |
月詠み | ソーサラー技能&セージ技能 | 1レベル/1レベル | 経験点1500/3500 社会点10/10 |
祈り手 | プリースト技能 | 1レベル | 経験点:2500/3500 社会点:10/10 |
求道者 | ファイター技能&グラップラー技能 | 1レベル/1レベル | 経験点:2000/3500 社会点:10/60 |
隠者 | シャーマン技能 | 1レベル | 経験点2000/3500 社会点10/10 |
そのほか詳細設定系 †
カマラムの服装 †
一般階級であれば、人間と大差ありません。サイズが大きいということくらいでしょう。住んでいる地域によって大分変ります。ただ、人間社会に馴染んでいる場合は額をバンダナや長めの前髪で隠したり、模様を描いたりして極力隠しています。カマラム社会に近い地域はともかく、他の地域ともなれば彼らの目はいらぬ誤解を呼び込むことも少なくありません。
眼が許容される社会であったり、眼を露出させることに抵抗がないカマラムは植物由来の染料で目を強調するような模様を額に描くことがあります。彼らにとって第三の目は大事な賜りものであり、また誇りでもあるのです。
カマラム社会の階級 †
カマラムたちの社会の内においては、明確な階級制度があります。
彼らは親の生まれ育ちではなく、信仰と瞳の力が基準になります。魔力を持たない瞳は一般階級となり、魔力を持つ瞳、とくにプリ―ストなどは高位階級になります。そしてめったに存在しない極めて珍しく、強力な力を持つ目を持つ者は、『選ばれし瞳』と呼ばれ、尊敬を集めています。
階級制度といっても、高ければ高いほど尊敬を集めやすい、というものであり、その分果たすべき義務が多くなります。一般階層は文字通り一般人ですが、取り立てた制限はありませんし、見下されるわけでもありません。高位階級に選ばれたカマラムは幼い頃から"僧"として修行を行い、衆生の平和を祈ります。
選ばれし瞳は最大の寺院に引き取られる事となり、徹底した教育が行われると同時に、特別な訓練が施されます。その訓練により彼らは瞳の力を最大限に発揮させ、また同時に正しい方向に使うべく教えを受けるのです。
選ばれしものとなればほぼすべてのカマラムから崇敬の念を受ける事でしょう。
しかし、中には過ぎたる力に溺れる者や厳しさに耐えかねる者が逃げ出すこともあります。
カマラムの出生 †
ただ、ジャイアント族のオーガなどは人間などの女性からオーガを生ませられることができ、カマラムもジャイアント族であるため、人間、ハーフエルフ、ジェルクエルフ、セファイトエルフ、ガルハドラ、ユニスロス、マーピープルなどと稀に子を作ることは出来ます。ただし、その場合、生まれてくるのはカマラムか相手の種族の子となります(ハーフは生まれません)。
しかし、カマラムの間では、そのような異種族との間に子を作るのは良いことだとは考えられていません。
修正メモ †
修正メモ †
- 19/10/20:<転眼>を<涅眼>に名称変更。
- 22/07/25:<巨人の肌>にグラップラー技能アビリティ<護身>を使用した場合の記載も追加。
- 22/07/25:<彩眼>に《ラック》の奇跡を追加。
修正意見 †
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