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パンドラム地方 のバックアップソース(No.9)

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パンドラム地方はアルケナル帝国皇帝に従って大地を深淵から取り戻すのに功のあった将軍パンドラムとその兵士たちが植民したと言われています。帝国時代を通して、東の果ての辺境の地と呼ばれ、最も勇気ある独立心に富んだものたちが住んでいました。

繁栄する帝国時代においても、古の文化・知識を大事に奉じ続けた彼らは、深淵の脅威を忘れず、深淵の森を防ぎ大地の豊穣を保つ儀式を欠かさなかったと言われています。その結果、帝国末期の深淵の大侵攻においても、パンドラムはその独立と安全を保ちきり、この地方における星霜の重要な拠点となりました。

現在でもパンドラムには学院や神殿なども擁する大きな街があり、発展しています。

* 地図・地勢 [#de472174]

パンドラム地方は、白嶺山脈から発する大河レーン河、そしてその河が流れる大峡谷が、深淵領域との境界線となっています。境界線となる北側・西側と南の半島部分は山が多い地ですが、東側には広く豊かな平原が広がっており、「豊穣の平野」と呼ばれています。
この地方はパンドラム共和国が統治しており、その首都パンドラムは、半島部分を繋ぐ部分近くにあります。

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-[[大きい地図はこちら>https://www.enfarta.net/map/Pandorum_s.jpg]] ( https://bit.ly/3CpmiSv )

* パンドラム共和国 [#pcb9915d]
** 国の歴史 [#v6fee044]
この地は、帝国時代を通して、パンドラム将軍の子孫が領主として治めてきました。この地がパンドラムと呼ばれるようになったのもそのためです。辺境の地への植民・開拓が元になっているため、当初より人材の獲得に熱心で、歴代のパンドラム領主家も元老院の設立や市民集会など開明的な統治をおこなっていました。

しかし、帝国歴847年、帝国の32代皇帝オルクレイの命により、代々の領主であったパンドラム侯爵家は改易されます。
公式な理由は反逆ですが、帝位継承に伴う陰謀の犠牲になったと言われています。その後、暫くはパンドラムの元老院が統治していましたが、帝国末期に皇帝の庶子に与えられ、パンドラム王国となりました。

しかし、かつての領主を敬愛するパンドラムの地の統治は難しく、王も深淵の大侵攻と帝国滅亡後の混乱を乗り切るのに功績がありましたが、その後の王の失政を機に、元老院は王家の追放を宣言。パンドラムは共和国となりました。

** 共和制の政体 [#d0c4b081]
年に1回、選挙によって執政官が選ばれ、国を統治します。
執政官などは元老院議員でもあり、立法府でもある元老院と諮って国を運営しています。
なお、選挙は首都パンドラムの市民権を持つものたちによって行われますが、医者や教師、軍人、才あるものなどに市民権を与えることに鷹揚な国であり、また、功績ある者は元老院議員にも選ばれるなど、新しい血を入れることに積極的な国でもあります。

*** 執政官グラックス [#w903027b]
パンドラムの国を統治するリーダーで、1年に1回、首都パンドラム市民の投票による選挙で選ばれます。多選は禁じられていないため、力量のある執政官は何年間も継続してトップを務めることもありえます。

なお執政官は元老院議員でもありますが、国のトップとして行政、軍事に責任を持つ立場のため、うるさ型の元老院との付き合い方は、どの執政官にとっても課題です。

現在の執政官であるグラックスはまだ30代と若いながらも指導力に優れ、元老院との付き合いも巧みに泳いで、すでに4年連続でこの地位にあります。軍政の改革やティテュス七剣連合との関係性の強化などを行うほか、元老院の人材強化施策として、優秀な人材の元老院入りも積極的に推しています(元老院での自分の立場強化という意味ももちろんあります)。
ただ、その先進的な施策は、「グラックスは王になろうとしている」など、保守的な共和制信奉派議員からは不評を買ってもいるようです。

*** 元老院 [#ncd55df5]
パンドラムの立法府で、国を治める人材のプールでもあります。国のため活躍する、才能・実績あるものを集めている場でもあるので、新しいものの受け入れにも寛大です。

元老院というと老人の集まりのような印象がありますが、若くても国のために功績ある者などは(執政官や市民集会で)推挙されるため、若いものもいます。なお、任期はありません(死ぬまで元老院議員です)ので、若年・壮年・老年と幅広い世代が揃っています。
いわゆる貴族など有力な家は元老院を輩出しやすいですが、世襲でもないので、名家とはいえども才能・運・功績に恵まれなければ元老院議員の座を失うこともよくあります。

元老院議員は王家を追放した共和制信奉者から、隠れ王家派、貴族派、民衆派、そして人的な派閥など党派性も様々で、歴代執政官も関係性の構築に苦慮することも多いようです。

** 首都パンドラム [#b87464fe]
パンドラムは石造りの壮麗な建造物が並ぶ大都市です。
特に中心部はいくつもの会堂や商業区画な、大アリーナ、丘の上のナインズ大神殿、大図書館などが並ぶ壮麗な空間となっています。賢者の学院もありますが、街はずれにあります。

なおこの街は、あちこちの水源から水道橋を通して水を引いており、上下水道が完備されています。また、それにより、市内にいくつもの大浴場があります。他の街にも大浴場や温泉があり、風呂に入るのが好きな人々です。

* 星々の聖女と聖刻騎士団 [#cedc3db8]
パンドラムは占星術が隆盛した地と言われており、帝国時代から、星々の聖女と呼ばれる巫女が尊崇されてきました。
また、星座の力をその身に宿した聖刻闘士という者たちが、代々の聖女と共に、国と社会の平和と安定のために活躍してきたと言われています。

聖刻闘士はそう数がいるわけではありませんが、星座を模した姿に変身して高い戦闘能力を持つことから、深淵の脅威が去った帝国時代でも大型のモンスター退治や治安維持などで活躍したそうです。特に帝国崩壊後の深淵の大侵攻では、犠牲を払いながらも深淵の敵将を打ち取るなど、深淵侵攻計画のとん挫に多大な功績がありました。

現在も彼らはスター湖にある「星々の聖殿」を拠点に、深淵の撃退などで活躍するなど、パンドラムのためにその力を振るっています。また、最近はティテュスのラジャス技術との交流でさらにその力も強めているようです。

** 星々の聖殿 [#y8981f3b]
壮麗な大神殿城塞で、かつて〈人〉が星々の研究のために立てたといわれる場所です。
この地では星々の研究だけでなく、星々の力を活かすという方面でも研究がすすめられ、ラジャスと源を同じくする「聖刻」の力が生まれました。なお、かつては「星刻」と呼ばれていたようですが、深淵の撃退などの活躍により「聖刻」と呼ばれるようになったと言われています。

帝国時代は辺境の山の中にある学問と修行の場でしたが、深淵との境界線に近い最前線となった今では、今では湖に浮かぶ強力な城塞ともなっています。
聖刻闘士は数は少ないのですが、きわめて守りに優れた地でもあり、深淵も、険しい外輪山脈とスター湖に守られたこの地を大軍で攻めるのは難しいことから、防衛は問題ないようです。

** 星々の聖女レオナ [#y005f60b]

人々の平和のために祈り、星々の力を司るという聖女です。「聖刻」の技に通じており、その付与や癒しなども行えます。「聖女」と呼ばれていますが、ナインズの特定の神官ではありません。しかし、聖刻闘士からだけでなく、人々からも尊崇されています。

現在の「星々の聖女」レオナはまだ10代と若いですが、星々の聖女にふさわしい気品、見識をもち、また、年齢相応なおてんばな面などもあります。とはいえ彼女は並みいる聖刻闘士や、首都の執政官、うるさ型の元老院議員などに負けずにその指導力を発揮しています。

** 聖刻闘士と聖刻 [#iabdf42e]

聖刻闘士の力はラジャスと根を同じくしており、星座を模した『聖刻』をその身に宿し、その星座を模した姿に化けて戦う戦士です。ラジャスの「継承」と同じような方法で次代に引き継がれてきたと言われています。
ティテュスのラジャスなどより安定しているようで、「調整」をせずとも、日々の瞑想や魔法的な香・薬などで安定を保つことができるそうです。

星座を模しているだけあって、彼らはそう数がいるわけではありません。
有望な若者たちが厳しい鍛錬・試練でふるいにかけられ、そうして選ばれたものが聖刻の力を得られるのです。
ただ、そうした若者が、同じ星座の聖刻の一部を分け与えられる、その中で最も才を発揮した者が正式な星座の刻印を得るなどすることもあります。
また、星座とは関係のない聖刻闘士もおり、(架空の)好きな星座を名乗るケースもあります。

なお、聖刻闘士の中でも特に有力な者は、十二星座の守護聖と呼ばれています。十二星座の守護聖は、天の黄道の星座とは限らず、その時点で力のある十二人が選ばれています。

* 旧王派 [#d9a55368]
かつてのパンドラム王家の末裔と、それを奉じる者たちです。
長年統治し敬愛されてきたパンドラム侯爵家を改易した皇帝の血を引くものであるため、国民、元老院など地元の有力者たちの広範な支持を得ることが難しく、専制的な統治に対する反発や失政などもあり、その座を追われました。

今でも王家の末裔は、かつての王が離宮としてつくった城塞都市シヨンに住んでおり、旧王派の牙城となっています。
旧王派の構成は様々です。王家の元家臣・恩顧を受けた者たちだけでなく、元老院の勢力争いで手を組むものなどもいます。また、パンドラム王家の統治は帝国滅亡時の混乱の収拾や深淵大侵攻の撃退に功績はあったのも事実であり、共和政体に疑問を持つものなどの支持もあります。

いずれにしても、元老院の多数派、現在の共和政体にとっては喉に刺さった棘のような存在ではあるのですが、ガラティア海に面したシヨンは西の防衛などにとっても重要であり、旧王派はパンドラムの元王家などともつながりがあるため、手を付けられないでいます。

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