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コラム/cf/シティセッションプレイガイド のバックアップ(No.3)


  • 作成者:cf

このコラムは、シティセッションを楽しみ、またその解決に向けての指針を示す目的で作成されたものです。
「シティセッションのやり方がわからない(PL)」
「情報収集ってどうやるの?」
「交渉が難しい」
「行動指針をどうすればいいのか」
などなどについてお悩みの方は是非一読を。
ただし、ここに書かれていることはGMによりけりの部分を多く含むため、必ず使えるとは言えない。
その点にはご留意頂きたい。

自分ができることを知ろう、探そう

あなたのPCはどんなPCだろうか。
これは技能については勿論、性格面や背景設定を指している。
シティセッションでは、情報収集を繰り返すのが主な進行の手段になっていることが多い。
では情報収集とは何によって行われるのか。聞き耳? シーフギルドの利用? 確かに正解だが、それらに限ったことではない。

シティセッションでは、シーフレンジャーは重要な存在だ。情報収集の能力に長けており、単独行動が利きやすいからである。
セージも同様だ。様々な言語を読解できる他、シティセッションにおいてはセージの成否で次に向かう場所が決まることも少なくない。
バードも強い。聞き込みはシーフセージの領分だと思われがちだが、一般人に対する聞き込みではバードが一強だからだ。吟遊詩人という体裁を持つキャラクターなら、あちこちで色々な話を聞き回っていても全く不自然ではない。
では、それ以外の技能は役に立たないか? と言われると、決してそうではない。
例えばプリーストは、一切の探索系技能を持たない。だが、神職という性格上、一般人に対する信用度では群を抜いている。テンプルの階級持ちともなれば、そのPCが発した言葉はよほどの場合、あるいはあからさまな嘘でもない限り、疑いなく信用されるだろう。
ファイターは、見た目の頼もしさでは一番だ。相手の力量を計ることもでき、舐められにくく、恫喝などの手段も取りやすい。無力な人々にとっては頼りになると同時に、恐ろしい存在でもある。
シャーマンはセンスオーラなどの能力によって、特別な変化を察知することができる。顕著なのはアンデッドが絡む依頼で、一見どころか近くを通りがかっただけで付近にアンデッドが存在すると分かるのは非常に有利に働く。非常に断片的かつ曖昧だが、精霊の声を聞くことができるのも、特別な情報源だ。
ソーサラーシャーマンと同様に、センスマジックなどを利用することで特別な情報を得ることができる。また単独行動にも長けており、シーフでは侵入不可能な場所でさえも到達し得る可能性がある。

以上のように、技能面だけでも可能なことが多く分かれている。
NPCもPCを観察しているということを忘れてはならない。性格面や外見なども、場合によっては情報収集の内容を左右するのだ。
プリーストは信用される存在だが、そもそも相手がPCのことをプリーストだと分からなければ、何の意味もない。
見た目が明らかに子供で、言動も落ち着きなく子供っぽいPCを、何の紹介もなく初対面で信用するNPCはいないだろう。
これらを参考に、グループメンバーを見て、自分にできること、自分にしかできないことを探そう。

依頼の目的をよく確認しよう

シティセッションと一口に言っても、その内容は様々だ。
シティセッションに限ったことではないが、「PC達は何をしなければならないのか」を確認しておく必要がある。
これは、やるべきことの優先順位を付けるためだ。

「泥棒に盗まれた品物を取り返して欲しい。泥棒はこの街/村の中にいる」
依頼人にこう依頼されたとして、PC達がやるべき事は「盗まれた品物を手に入れること」だ。
「泥棒を捕まえる」のは、それほど重要なことではない。確かに品物を盗んだ泥棒は、品物を手に入れるに当たって有力な手がかりだが、品物そのもののよりは当然ながら価値が落ちる。
品物を追いかけるに当たって泥棒の足跡を追いかけることは重要だが、泥棒を追いかけることが本旨ではない。場合によっては泥棒に接触することなく、品物の入手は可能だ。
逆に言えば、盗まれた品物を入手する手段は、泥棒を追いかけるだけではない。
泥棒は何故その品物を盗んだのか。そこを考えれば、別の手段が見えてくることもある。
切り口はひとつとは限らない、ということを念頭に置いて、手段を模索するべきだろう。

「知らない」は重要!

あなたのPCは情報を持っているかもしれないNPCあるいは場所に対して、聞きこみや捜索を行った。
その結果に対し、GMは「目立った成果は得られなかったよ」と告げた。
方法が悪かったのか、ダイスが悪かったのか。あなたは息を漏らしつつも、次の手段を模索して――

だが、その前にちょっと待って欲しい。
あなたはGMにひとつ聞くべきことがある。
それは、「目立った成果が得られなかったというのは、どういうことですか?」 ――こういう質問だ。

その行動を行ったことで、目的としていた情報が得られなかった、というのは、いくつかのケースがある。
1.手がかりが聞けなかった/見つからなかった。
2.「知らない」とにべもなく断られた/それらしい手がかりは何一つ発見できなかった。
3.達成値が足りずに情報源を聞き逃した/見逃した。
主にこの3つだ。
この場合、1と3はともかく、2のケースには注意が必要だ。

知らない――知らない、というのはどういう意味だろうか。
これが嘘でなければ、単純に考えると「あなたが聞いた事柄について、私は今初めて知った/聞いたこともなかった」ということだ。
つまり、これを逆に考えると、その人物はその事柄について一切関与していないということになる。
なにひとつ手がかりらしいものは発見できなかった場合も同様。
「なぜ、なにひとつ発見できないのか?」 ――よほど上手くやったから? あるいは、その場所が一切関わっていないから?
よほど上手くやったというのなら、相応の手段、方法があったということだ。
一切関わっていないというのなら、そこと、そこに密接に関わりのある場所は事件から排除することができる。

「情報が得られなかった」というのは、見方を変えればそれそのものが立派な情報なのだ。

他人の利益を考えよう

あなたは他人と話をしている時、どういうことを考えているだろうか。
自分の事情だけを優先し、話したいことだけ一方的に喋って、それが終われば、はいさようなら、としているだろうか。
恐らく、一般的な人間ならそんなことはしていないと思う。

情報収集の目的で初対面のNPCに会話を仕掛けるとき、PCはNPCに対して「~~って知らない?」などと話しかけるだろう。
あなたはその時、そのNPCは「その質問に答える必要はない」ということは理解しているだろうか。

PCが情報を提供してもらう目的でNPCに話しかけるとしよう。
この時、NPCがPCの望む情報を持っているとして、NPCは「この情報をPCに話すことで自身にどのような利益があるか」と考えているのだ。
親切なNPCなら、「恐らく何か事情があって困っているのだろう。自分の持っている情報があればPCが喜ぶかもしれない。自分の行いで喜んでくれるなら本望だ」などと考え、PCに情報を話してくれるだろう。
抜け目ないNPCなら、「なるほど、何か探してるんだな。上手くやればちょっとした小遣い稼ぎになるかもしれん」などと考え、PCに金銭などの対価を求めてくる可能性もある。
PCの話に出てくるものにNPC自身が困っているなら、「おお、アレを片付けてくれるのか! なら協力しないとな!」となり、PCが思っていた以上の協力を得られる可能性もある。

何の利益もなしにPCに協力してくれる存在というのは、なかなか存在しないものだ。
故に、相手の利益を考えて話を進めたり、交渉を行えば、その考えが適切である限り、NPCはあなたの話に快く耳を貸してくれるだろう。
――ただし、これは自分の利益を放棄してしまうのとは違う。
自分の利益を損なわないようにしつつ、相手に利益を与えるのが、後々まで良い関係を維持できるコツなのである。

組織には注意!

基本的にNPCは何かしらの組織に属していることが多い。
ギルドの受付ならギルドメンバーの一員であるし、貴族なら「貴族」という社会階級の枠組みに属している。ある意味ではこれも組織だ。
学院ランダエのメンバー、特定の神殿に席を持つプリースト。これらも組織だ。
組織の何に注意すべきかというと、まず、同じ組織のメンバーは強い繋がりを持っている可能性が高い、という点。

繋がりがあるキャラクターは、PCの知らぬ間に情報を共有したり、また、互いの利益のために様々なものを融通していることがある。
これが起きていると、まだ見ぬ、あるいは初対面のNPCからPCに対して先手を打たれるということが起き得る。
また、交渉などに関しても「個人の利益」以外に「組織の利益」というものを勘定に入れる必要がある。そのNPC当人にとっては特に利益はないが、それをすることでそのNPCが籍を置く組織にとって有為に働くというのは、NPC当人の利益に等しい。
例えるなら、あなたが街一つ離れた場所にある公園で清掃作業を行うこと自体には利益はなくとも、あなたの会社があなたのその行為に十分な報酬を出すというのなら、清掃作業をすることはあなたにとっての利益だということだ。
(勿論、あなたと会社の仲が良好で、報酬も相応なものである場合に限る)
そこで見知らぬ誰かが唐突にあなたのもとにやってきて、清掃を止めて欲しい、と告げられた時、あなたは事情も聞かずに素直に頷くだろうか、ということだ。

相手個人の利益だけを考えて話を進めていると、思わぬところでしっぺ返しを喰らうことになるだろう。

考えを簡潔にまとめ、話そう

まず動け!

魔法を使え!

ウソも方便なり

事実を言う必要はない ‐ ウソを言うのは気がとがめる貴方へ

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