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司法と裁判 のバックアップ(No.1)


  • 作成者:TEK

ここでは、エンファータ(特にアーベ公国)における、司法と裁判について記載します。
司法と裁判を考える上で重要なのは、アーベ公国のような封建的中央集権国家においては、社会の各セクションで実に様々な仕組みが用意されていたということです。
それを理解するために、各セクションごとの状況を、ご紹介します。

村の司法と裁判

村というのは、一個の共同体であり、農業・狩猟などによる食料生産を基盤としています。だが、その共同体には数十人からの人がいる。共産主義国家のように平等に働いて平等に分配されてるならともかく、持ってる農地の大きさとか、収穫量の差、果たしてる仕事の違いなどで、実に細々とした争い事があります。それらを仲裁し、適切に処理するために、裁判は頻繁に開かれます。

裁判では、村長が、(領地内の裁判権を持つ領主の代理人として)裁判長を務め、判決結果を執行する権限があります。
ただ、村の場合、村長1人で決することはあまりないので、アグラ=イヴァナ神官なども、裁判官グループの常連です。それら村の名士が集会場に集まって、彼らを裁判官として、審理を行うのです。また、重要な裁判では、領主の名代として巡回騎士や代官などが村に来ることもあります。

裁判による処理は、村みたいな閉鎖的な共同体では、極めて重要なので、積極的に活用されます。村の様々な決まり事に違反したとかでも、それにふさわしい賠償等をすべく、裁判が開かれるし、村の中で起きたより重大な事件(殺人とか傷害とか)も裁判で処理します。

村では、フューデ(決闘)のような処理は行われません。そんなのを認めてたら、共同体に対する弊害がひどすぎるから。そして、判決の多くは、金や物資や資産、追加労働などで弁済できるものだというのも重要です。

ポイントとしては、「裁判をすることで公平性を保ち、共同体に後腐れを残さない努力をしてる」「罪は金や物資・追加労働などで償うことが可能で、むしろそういう方面で処理される」「(追認にせよ)領主の承認が必要」というところ。懲役なんてものに人員・敷地を割く余裕はないし、人的資源をロスするため、判決として懲役刑が課されることは極めて稀です。

ただ、村八分(村からの追放)は刑としてあります。盗みの常習犯とか、あとは、故意の殺人とかは、共同体に有害な存在ということで、追放処置をされるでしょう。

具体例


ドッカーノ村で、村人Aが村人Bの耕作用ムィムィを殺した場合

上記のようなケースは、村における裁判案件になります。
この場合、罪状はもう明らかなので、「賠償金の金額を決める」という裁判が行われます。村人Aと村人Bも出席し、村人Aは、情状酌量だとか、「あの耕作用ムィムィはもう病気で死にかけてた」だの、損害を安く見積もるための証人・支援者を用意することもあります。村人Bはその逆を行います。ちなみに、村の資産をBが借りている場合は、複雑になります。Bの管理に手落ちがなかったかどうかも問われるので。

それを聞いた上で、裁判官(村長たち)が、過去の事例とかも参考に適切な賠償金の額を設定し ―― 領主の名のもとに、判決を言い渡すという流れです。

なお、例えば裁判で村人Aは1000rkを支払うとしましょう。そのうち100rkくらいは、領主の懐に入ります。チリも積もればなんとやらで、領地内の裁判で領主が得るお金はバカにならない額なので、その意味でも、裁判は積極的に行われますし、判決結果は賠償金処理が多くなります。


村人Bの耕作用ムィムィが殺された、しかし犯人がわからない場合

この場合は、村長が指揮する村男たちが、調査をします。この調査の結果、例えば村人Aが疑わしいと判明した場合、その村人Aを呼んで罪状認否などの予備審問が行われることもあります。

(以降、書きかけ)

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