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SandBox/KGM/レメトゲンシリーズ のバックアップ(No.20)


非固定キャンペーン『レメトゲン』

 揺り篭の時代。多くの者人々が大陸を追われ、あるいは壮絶な戦いの後に死した。
だが、揺り篭の安寧に身を預ける事無く、四方を深淵勢力に囲まれながらも戦い続けた魔術師にして王がいた。
歴史から名を抹消された魔術師の名はソロモン。
その業をもって、異界の存在たる魔神を参考に作り上げた、ただ一つの魔術体系、『レメトゲン』を生み出し、
その悪魔を使役する力によって都市を長年守り抜いた。
けれどもその邪道の極致とも呼べる魔術は許容されることなく、魔術師は最後に悪魔を封印し、消え去ったという。
――レメトゲンの悪魔に関する調査書より――

レメトゲンは、かつてエンファータ大陸で活躍し、歴史から抹消された魔術師ソロモンと、彼が使役したとされる72の悪魔に関するキャンペーンです。
ソロモンはその驚異的な才智により、語魔法、精霊魔法、神聖魔法だけでなく、禁忌とされる魔神の力さえ参考にして、ただ一つの固有魔術体系『レメトゲン』を作り上げ、72柱の悪魔を生み出しました。
ソロモンの使徒ともに悪魔たちは封印された、はずでした。
しかし、何のきっかけか7年ほど前に封印が解かれたのか、各地に72の悪魔たちが飛び散り、
己と相性の良いヒトに憑りついてしまいます。
本キャンペーンはそれらが巻き起こす事件を解決していくものとなります。

レメトゲンに関する用語集

レメトゲン用語集?

関連NPC

レメトゲン登場人物を参照。

レメトゲンの悪魔たち

レメトゲンの悪魔は72柱存在するとされます。
それぞれに限定的な、神々の権能に近しい能力を持っているとされます。
悪魔たちはそのほとんどは実態を持たず、また人格も有していないため、
主に人間を始めとしたヒト種に憑依し、その力を貸し与えています。

封印済みの悪魔

指輪悪魔の王封印悪魔1封印悪魔2封印悪魔3封印悪魔4封印悪魔5封印悪魔6封印悪魔7対応する九大神
『嵐』の指輪バアルクオ=ルート
『智慧』の指輪パイモンヴァル=ノレル
『憤怒』の指輪ベレトフルカスフルフル?アンドラスアグ=ヴァ
『神秘』の指輪プルソンティガ=タルナ
『支配』の指輪アスモデウスアグラ=イヴァナ
『創造』の指輪ヴィネレ=ティオン
『奸智』の指輪バラムオロバスレラジェアムドゥスキアスゼパルソル=パル
『富』の指輪ザガント=テルタ
『悪』の指輪ベリアルアル=グラム

既出の悪魔

『城塞の破壊者』アイム

序列権能位階適応能力
23番炎による城塞及び都市の破壊第二位『憤怒』怒りを長時間蓄積し、一気に解き放つ。炎を操り、隠された物事を探り当てる

アイムは7年前の封印の解放より、二人の人物に憑りついています。
一度目はフラットスプリングと呼ばれるラクナウ地方にある豊かな内地の街でした。
アイムは貧しく、アルビノ体質の少女に憑りつきました。その少女は己を貶め、卑しめる周囲の環境、
それに対して無関心な街の人々に対して強い憎悪を抱き続け、アイムと同調し、
アイムの力によって町と自らの身を消し飛ばしました。
その後、アイムは次に己に適合するガルハドラ、サナに憑りつきました。
不遇な環境、理不尽な苦境にめげずにこそあれ、静かな怒りを蓄積する彼女は、
炎という属性の相性もあり、うってつけで、後すんでの所で、サナは怒りを開放し、あやうく都市を消し飛ばすところでした。
冒険者たちの活躍により、アイムは撃退され、サナの肉体からはじき出された挙句大ダメージを受けます。
ですが何れまた復活することでしょう。

『天と地の知恵者』ストラス

序列権能位階適応能力
36番天文学、薬草学、宝石学に関する知識第六位『智慧』驚異的な精度の占星術、および薬草、宝石に関する圧倒的知識

ストラスは7年前の封印の開放により、アーベ公国南東部にあるアーファスの盾の麓にある村落の少女と共鳴して憑依します。
アリシアという名の少女は、取り立てた才もなく、貧弱な己を悔しく思い、村のみんなの力になれるよう、願いました。
ストラスが憑りついてからというもの、彼女は村を守るために占星術による様々な予言を行い、深淵勢力による襲撃や作物の実り具合などを精確に言い当て村を救っただけでなく、その薬草学により、本来必要な多くの過程を乗り越え、薬草水なる、黒くシュワシュワした中毒性のある嗜好品の飲料を生み出し、村の名物として広め、多くの発展に寄与しました。
しかしながら、彼女のその行動は、畏怖され、あるいは妬まれ、多くの敵を作る結果となってしまいました。
最終的に、アリシアと接触した冒険者たちの手により、暴徒たちの襲撃間近のタイミングで彼女を村から逃がし、奸智によって彼女を死んだことにしました。
現在アリシアは、賢者の学院準導師であるディオルの下で手伝いを行っており、片が付いた折には、とある冒険者が所属する商会へ働きに出るつもりです。

『輝ける隠者』オロバス

序列権能位階適応能力
55番根源的知識、真実第六位『神秘』目視した対象周囲に限定された千里眼。語、精霊語、神聖語魔法の付与。霊的攻撃に対する防御。地位の向上や敵味方からの協力の獲得

オロバスは悪魔の中でも穏健的存在であり、己を秘する傾向にある存在です。
オロバスは封印開放に際して、老い先身近けれど、知識の熱意と情熱に溢れた老人ハイネに憑依しました。
結果ハイネはその能力によりわずか数かの内にネアム侯国の要職につき、更なる知識の探求へと深入りします。
とはいえ、老いを伸ばす力まではなく、死が近い事を悟った彼はネアムの遺跡図書館へと一人潜りひっそりと世界で語られる物語を楽しみ、死を待っていました。
彼は一つだけ、ほんの気まぐれで、オロバスを通じて知った抹消された魔術師ソロモンに関する知識から、ソロモンが悪魔を封じたとされる指輪を探求しました。
彼の死の瀬戸際、冒険者たちに指輪を託し、己に憑依するオロバスを封印させ、
その後、見送った後に穏やかに死を迎えました。

『暴虐にして礼節の騎士』フルカス

序列権能位階適応能力
50番哲学や修辞学、論理学、占術など第七位『悪』礼節や賢者ならざる者に対する高い攻撃力。占術による探索。武器による自動手加減

フルカスはレメトゲンの中で最も階位が低い存在ですが、それは権能のスケールの差であり、戦闘力が低い事を意味しません。
フルカスは憑依者と同調した際、対象の精神力を削る槍と連続で命中する3連フレイルを憑依者に装備させ、圧倒的戦闘力を誇ります。
フルカスが憑りついた老騎士イヴァンは、当時56歳であり、カイゼル騎士団領出身で、ベルアダームの戦場で名を馳せた騎士でした。
イヴァンはアル=グラムの信徒であり、プリーストとしての能力やクレリックとしての力もあり、規律に厳しく、非常に公明正大な人物で、罪を憎んで人を憎まずをモットーとした高潔な人物でした。
ですが、厳粛過ぎるが故に、周囲から煙たがられ、上官のみならず、将官の不正にも厳しく追及を行っていった結果、
周り全てを敵に回してしまい、結果、彼の一族郎党全て破滅させられてしまいました。
イヴァンはその行いを極めて憎みました。ですが人を憎むことのない彼は、罪には罰が与えられ、ただ罰によって更生されるという観念に狂信的にとらわれ、下手人全てを生かさず殺さず、半殺しに合わせていきます。
その精神性はフルカスに強く結びつき、さらに高度な暴力性を得たイヴァンは道を踏み外したものを罰する悪として己を定め、様々な地域に、嵐のように現れ、悪しき行為を働いたものを半殺しにしては去っていきました。
イヴァンがレメトゲンに憑りつかれているという情報を入手したディオルは、冒険者に依頼を行い、彼が出現すると考えられる地域へと派遣しました。彼は語りませんでしたが、この出現先の予測はアリシア/ストラスの占星術によるものでした。
因果な事に、冒険者たちがたどり着いた先では、アリシアを襲撃しようとしていたかつての暴徒たちが半殺しの目に合っていました。冒険者たちはその行いを止め、イヴァンに憑りつくフルカスを封印し、彼と同じアル=グラムプリーストによって諫められ、現在は元悪魔の憑依者として、ディオルの下で手伝いを行っています。
ログ:http://gurrad.kuron.jp/log/2019/201912/log20191213d.htm

『腐敗と闘争の嵐』レラジェ

序列権能位階適応能力
14番戦いや論争の発露、矢傷などによる壊死など第三位『奸智』周囲の環境に存在する知性体を苛立たせ、争わせる。矢による攻撃が命中した対象の傷を悪化させる。自身を対象に攻撃してきた者に即時反撃する。

レラジェは悪魔本体自身がそうであるように、狩人と高い親和性を持ちます。レラジェの能力は、射手としての戦闘能力と不和を起こす力の二つが中心であり、とくに後者は小都市や、複数の近隣の共同体にまでその範囲を及ぼすことが出来るため、環境次第では非常に厄介な能力となります。
レラジェの憑依者は生まれつき言葉を話すことが出来ない吃音のハーフエルフ、スローンでした。
人間の母親はエルフの父親と一夜限り夜を共にし生まれたものの、何歳になってもしゃべる事が出来ないスローンは村の中では『呪われた子/チェンジリング』などとして扱われて村の雑事、それがやがて狩人の仕事を押し付けられ、村の中にはほとんど入れてもらえず、離れの狩猟小屋で長らく生活を続けていました。
その過程で字を教えられることもなく、やがて世代が後退しても残り続けるスローンは新たな世代の者たちからはより疎まれる事となりました。
レラジェが憑依対象としてスローンを選んだのはごく最近の事でした。この事から、恐らくは既にレラジェに憑依していた者がどこかに降り、死した事は凡そ間違いないでしょう。スローンの怒りや憎しみに呼応したレラジェは村全体に疑心暗鬼と闘争心を湧き立たせ、時間をかけてそれを苛烈なものへと変貌させました。
人間が本来見過ごすであろう小さな不和を、決して許容できない行為と認識させられた村人たちは激しい憎しみの応酬、積み上げの果てに殺し合い、全て死に絶えます。その死にざまは惨いもので、村での事件を担当した栄光の王城亭冒険者の中には(中堅以上の経験があるにもかかわらず)、その凄惨さを見て心を崩し、冒険者を引退した者もいたようです。
その後レラジェはシャオセッテへと赴き、レラジェ自身が望む闘争と腐敗を見せるためにシャオセッテへと移り住みます。
その時点でストラスの星読みの力によって予兆を読み取ったアリシアは、ディオルの代行で浮雲の碇亭へと依頼を行い、事件解決へ漸く歩が進みます。
シャオセッテという規模の大きな町でさえその力を存分に振るったレラジェでしたが、その能力が完全な意味で形を成す前に、冒険者に阻まれ、悪魔は封印される事となりました。
レラジェの力によって、喋る事が叶うようになったスローンでしたが、その力が封印されてからは沈黙。そしてディオルの元に引き取られ、アリシアに文字の読み書きを教わるようになっています。
ログ:http://gurrad.kuron.jp/log/2019/201912/log20191221b.htm

『暴風と雷鳴の大鹿』フルフル

序列権能位階適応能力
34番嵐や雷の招来第四位『嵐』周辺の天候を嵐へと変えたり、雷を降らせたり、眷属を作ったりするなど

フルフルは雷を象った大鹿の姿を取っています。憑依者である名もなき少女が信仰していた土着の鹿の神、ケリュネイアと姿が似通っており、それらの信仰が行われる祭壇などから力を受ける事が出来ます。
コントロール可能な天候の規模は広く、一つの街ならばすっぽりと覆うことはもちろん、ある程度までの範囲なら嵐、ないしは悪天候へと変える事が可能です。同時に意図的に雷を降らせることができ、その本領が発揮されればすさまじいパワーを誇ります。
フルフルの憑依者は彼女の家系が祭祀を務めていた土着の信仰、ケリュネイアという大鹿の幻獣を神と崇めるそれと深く結びついていましたが、彼女が生まれた頃にはケリュネイアはアル=グラム神官が率いる軍勢によって殺され、憑依者が幼い頃、両親は異教の異端者としてアル=グラムの司祭によって処刑され、強い恨みを抱いたまま森へと逃げ、その時フルフルと邂逅。復讐を誓い、力をため込んでいました。
結果的に彼女の復讐が完全に形を成すことはなく、冒険者たちに祭壇を破壊され、襲撃も阻止され、フルフルも封印されます。そしてそのまま冒険者たちが引き取り、ディオルの下、元憑依者として手伝いを行っています。ディオルに対しては従順に従っており、それは彼もまた完全な形での復讐を為せずに終わってしまったということを察知しているからなのでしょう。
ログ:http://gurrad.kuron.jp/log/2020/202001/log20200111c.html

ディオルの手記

レメトゲンについて①

 レメトゲンは再現不能な恐るべき魔術体系だ。ソロモンと呼ばれる歴史から名をはく奪された魔術師が
編み出したようだが、そもそも発想があまりにも突飛だ。月語魔法が技術ベースの上で
最も大きな技術基盤とはなっているのだが、その核は紛れもなく神聖語、
神々の言葉の魔法を用いていると推測できる。
そして冒涜的にも、力の源泉と能力の形は魔神や異界、デーモニックの力を利用している。
力の再現において足りない部分を精霊の力で補完しているようで、
利用可能なものを全て取り込んだ魔術と言えるが、このような力の統合を行えるものは、
現在では存在しえないだろう。奇跡としか言いようのない魔術だ――――

 ――――今起こっている悪魔の憑依現象は、恐らく元々想定をしていなかった事だろう。
文献によれば元々ソロモンは指輪に悪魔を封印し、その力を行使したという。
――現時点では偶発的に力を行使できたケースこそあるものの、意図的に指輪に封印した悪魔の力を
使うことはできていない――
悪魔は元々指輪に封印されていた。どのような経緯をもってかは不明だが、7年前、
封印されていた全ての悪魔が解き放たれた。
悪魔たちは、ごく一部の者たちを除き、自我や人格が存在しない、あるいは乏しい。
その上肉体も持たない悪魔たちが、封印されていた指輪という拠り所を失った時、
肉体を持ち、自身と近い性質の思考の者に憑依するのは当然のことであるともいえる。
封印自体は精霊魔法であるコントロールスピリットの呪文と近似性があるが、
精霊は解き放たれれば自然界へ還り、溶け込むのに対して、
悪魔の場合は、還る先が人という個体にしかなく、それでは霧散することもないため、
人知を超えた力を体の主に与える事が出来ていると考えられる。
先ほどの通り、基本的に悪魔に人格はない。それ故に、この力を求める者たちが現れてくるだろう。
できるだけ早く悪魔を見つけ封印しなければならない。
特に組織立った者たちの手に渡ってしまえば、想像外の災厄を引き起こしかねない――――

悪魔の階位

文献を調査していて分かったことがあるのでここにまとめておく。
悪魔たちにはその中で地位、『階位』といったものがある。
階位は第一位から第七位まであり、数字が低ければ低いほど、力の及ぶ範囲が広範になるようだ。
力そのものに明確な優劣はないそうだが、文献の記述をまとめると下記の通りになる。
------------------------------
第一位(王):対国家規模の能力
第二位(公爵):対大都市規模の能力
第三位(侯爵):対小都市規模の能力
第四位(伯爵):対広範囲共同体/行政組織規模の能力
第五位(総裁):対共同体/組織規模の能力
第六位(君主):対群衆/村落規模の能力
第七位(騎士):対個人/集団規模の能力
------------------------------
第一位――今後は王と呼称する――を除いて力に優劣はないらしい。
二番目に確認した事件の悪魔であるアイムは第二位であり、蓄えた力や憎悪によって、
大都市を破壊する規模の攻撃を行う直前まで行ったという。
他方、指輪に封印したストラスやオロバスの力は第六位程度のもののようで、
実際力が及ぼしていた範囲は比較的狭かった。先日冒険者たちに封印してもらったレラジェは、
村を滅ぼすだけに飽き足らず、近隣最大の街、シャオセッテをも包み込もうとしていた。
もしあの場で止まっていなかったら、第三位であるかの悪魔はルアーブルにも
大きな被害を与えていたのやもしれない。

未知の悪魔

本質序列1序列2序列3序列4序列5序列6序列7
『嵐』バアルウェパルアガレスフォカロルキマリスフォルネウスフルフルマルバス
水域支配地震渡し海魔使役召嵐/召雷疫病
『智慧』パイモンバティンウヴァルロノウェモラクスデカラビアストラスウァサゴ
空間超越運命大衆扇動天体運営宝石術占星/薬学愛の扇動
『憤怒』ベレトアイムフラウロスゼパルアンドラスマルコシアスイポスラウム
都市破壊殲滅業火熱情開放殺戮破槌勇猛果敢破滅
『神秘』プルソンエリゴスムルムルアロケルガミジンオリアスビフロンスオロバス
未来掌握終末演奏鏡面予知霊魂招来掌握死霊術根源知識
『支配』アスモデウスアスタロトクロケルアンドレアルフスボティスオセブエルシトリー
豊穣の母水脈掌握測量/計測河川掌握権威庇護異性陥落
『創造』ヴィネバルバトスアムドゥスキアスウァプラサブナックフェニックスハルファスマルファス
自然迷宮絢爛音楽大工房建築/武装生命再臨軍備/軍事塔建造/設計
『奸智』バラムグシオンダンタリオンアモンレラジェアミーカイムウァラク
感情変転幻覚支配敵意支配闘争/腐敗流言飛語万能弁論毒/蛇支配
『富』ザガンブネシャックスサレオスベリトフォラスハーゲンティセーレ
強欲強奪調停/和平黄金作成天恵賦与万物堕落願望成就
『悪』ベリアルウァレフォルグレモリーナベリウスアンドロマリウスグラシャ=ラボラスガープフルカス
概念簒奪愛情/色欲暴権暴露/裁定暗殺悪魔強奪暴虐/礼節

番外編の記録

小さな鍵の幕間

~白薔薇の花畑~

 レメトゲンの調査の過程で、メギアス諸島、セヘル島にある区域において、調査の邪魔となる怪物の駆除と護衛の依頼が、ディオルの代行としてアリシアから浮雲の碇亭に出され、冒険者たちはセヘル島へと向かった。そこは『メギアスの白薔薇』かつてのメギアス領主の愛妾ストレリチアが別荘として使っていた場所。冒険者たちは香料を含んだ厄介なリザードを撃退し、依頼を遂行しました。
 ディオルの祖先はストレリチアから、「愛する者皆落命する」という呪いを受け、代を重ねるごとにその呪いも強固なものになり、数奇な冒険の果てに、これを解呪し因縁を断ちました。その呪いの根幹こそ、悪魔の力によるものであったということが、この調査で判明したようです。

レメトゲン番外

~黒き血の胎動~

 かつての話。南バルバロスの大海賊の中に、ガルハドラ長を務める者がおり、ある諍いなどから沿岸の街の海上を半年もの間封鎖し、大きな事件となりました。食料も足りず、人々が飢えていく中で、貧民街に住むガルハドラの子供が倉庫を襲い、食料を強奪する事件が起きました。その結果、貧民街に住むガルハドラ、そして周辺の人々が皆殺しにされる事件が発生。そこで偶然にも生き延びてしまったガルハドラは復讐を誓い、忽然と姿を消しました。
 それから数年後。そのガルハドラはレメトゲンの悪魔にして、悪魔の王『ベリアル』の力によって、とてつもない力を持つ怪物へと変貌し、街を襲撃するはずでした。幸い、他の悪魔が介入して、力ある冒険者たちに、『何もしなかった場合の未来』を体験させ――ガミジンは濁していましたが、これはある悪魔の権能であり、単なる幻覚や幻視ではありませんでした。――
その危険を伝え、怪物となり果てたガルハドラにかつての体験、経験、良き思い出を無理やり思い出させ、力を落とし、妥当します。
 しかし、これはあくまで始まりであり、実験に過ぎませんでした。胎動する巨悪の、ほんの小さな前触れ。

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